5.6. CSI の自動移行

従来 OpenShift Container Platform に同梱されていた in-tree のストレージドライバーは非推奨となり、同等の Container Storage Interface (CSI) ドライバーに置き換えられます。OpenShift Container Platform では、サポートされている特定の in-tree ボリュームプラグインが同等の CSI ドライバーに自動移行されます。

5.6.1. 概要

in-tree(インツリー) ストレージプラグインを使用してプロビジョニングされ、この機能でサポートされるボリュームは、対応する Container Storage Interface (CSI) ドライバーに移行されます。このプロセスはデータ移行を実行しません。OpenShift Container Platform は、メモリー内の永続ボリュームオブジェクトしか変換しません。その結果、変換された永続ボリュームオブジェクトはディスクに保存されず、その内容も変更されません。

以下の in-tree(インツリー) から CSI ドライバーへの移行がサポートされます。

表5.2 in-tree/CSI ドライバーでサポートされる CSI 自動移行機能

in-tree/CSI ドライバーサポートレベルCSI の自動移行が自動的に有効になるか ?
  • Azure Disk
  • OpenStack Cinder
  • Amazon Web Services (AWS) Elastic Block Storage (EBS)
  • Google Compute Engine Persistent Disk (GCP PD)

Generally available (GA)

 Yes. For more information, see "Automatic migration of in-tree volumes to CSI".

  • Azure File
  • VMware vSphere

Technology Preview (TP)

 No. To enable, see "Manually enabling CSI automatic migration".

CSI 自動マイグレーションはシームレスに行ってください。この機能により、既存のすべての API オブジェクト (例: PersistentVolumePersistentVolumeClaim、および StorageClass) を使用する方法が変更されることはありません。

in-tree の永続ボリューム (PV) または永続ボリューム要求 (PVC) の CSI 自動移行を有効にしても、元の in-tree ストレージプラグインがサポートしていない場合には、スナップショットや拡張などの新規の CSI ドライバー機能は有効にされません。

5.6.2. in-tree ボリュームから CSI への自動移行

OpenShift Container Platform は、以下の in-tree ボリュームタイプの対応する Container Storage Interface (CSI) ドライバーへの自動のシームレスな移行をサポートします。

  • Azure Disk
  • OpenStack Cinder
  • Amazon Web Services (AWS) Elastic Block Storage (EBS)
  • Google Compute Engine Persistent Disk (GCP PD)

これらのボリュームタイプの CSI 移行は一般提供 (GA) であるとみなされ、手動の介入は必要ありません。

新規の OpenShift Container Platform 4.11 以降のインストールでは、デフォルトのストレージクラスは CSI ストレージクラスになります。このストレージクラスを使用してプロビジョニングされるすべてのボリュームは CSI 永続ボリューム (PV) です。

4.10 以前から 4.11 にアップグレードされたクラスターの場合、CSI ストレージクラスが作成され、アップグレード前にデフォルトのストレージクラスが設定されていない場合にはそれがデフォルトに設定されます。ごく稀なケースとして、同じ名前のストレージクラスがある場合、既存のストレージクラスは変更されません。既存の in-tree(インツリー) ストレージクラスはそのまま残り、既存の in-tree PV で機能するボリューム拡張などの特定の機能で必要になる場合があります。in-tree(インツリー) ストレージプラグインを参照するストレージクラスは機能し続けますが、デフォルトのストレージクラスを CSI ストレージクラスに切り替えることが推奨されます。

5.6.3. CSI 自動移行の手動による有効化

開発またはステージング環境の OpenShift Container Platform クラスターで Container Storage Interface (CSI) の移行をテストする必要がある場合、以下の in-tree ボリュームタイプについて、In-tree から CSI への移行を手動で有効にする必要があります。

  • VMware vSphere Disk
  • Azure File
重要

前述の in-tree ボリュームプラグインと CSI ドライバーのペアの CSI 自動移行は、テクノロジープレビュー機能としてのみ提供されます。テクノロジープレビュー機能は、Red Hat の実稼働環境におけるサービスレベルアグリーメント (SLA) の対象外であり、機能的に完全ではないことがあります。Red Hat は実稼働環境でこれらを使用することを推奨していません。テクノロジープレビューの機能は、最新の製品機能をいち早く提供して、開発段階で機能のテストを行いフィードバックを提供していただくことを目的としています。

Red Hat のテクノロジープレビュー機能のサポート範囲に関する詳細は、テクノロジープレビュー機能のサポート範囲 を参照してください。

移行後、デフォルトのストレージクラスは in-tree(インツリー) ストレージクラスのままになります。

今後の OpenShift Container Platform リリースでは、すべてのストレージ in-tree プラグインについて CSI 自動移行はデフォルトで有効になる予定です。そのため、今この機能をテストして問題を報告することが強く推奨されます。

注記

CSI 自動移行のドレイン (解放) を有効にしてから、クラスター内のすべてのノードを順番に再起動します。これには少し時間がかかる場合があります。

手順

  • 機能ゲートを有効にします (ノード → クラスターの操作 → 機能ゲートを使用した機能の有効化 を参照してください)。

    重要

    機能ゲートを使用してテクノロジープレビュー機能をオンにした後にそれらをオフにすることはできません。その結果、クラスターのアップグレードはできなくなります。

    以下の設定例により、現在テクノロジープレビュー (TP) ステータスにある、この機能でサポートされるすべての CSI ドライバーについて、CSI 自動移行が有効になります。

    apiVersion: config.openshift.io/v1
    kind: FeatureGate
    metadata:
      name: cluster
    spec:
      featureSet: TechPreviewNoUpgrade 1
    ...
    1
    Azure File と VMware vSphere の自動移行を有効にします。

    CustomNoUpgrade featureSetfeaturegates を以下のいずれかに設定して選択した CSI ドライバーの CSI 自動移行を指定できます。

    • CSIMigrationAzureFile
    • CSIMigrationvSphere

    以下の設定例では、vSphere CSI ドライバーへの自動移行のみを有効にします。

    apiVersion: config.openshift.io/v1
    kind: FeatureGate
    metadata:
      name: cluster
    spec:
      featureSet: CustomNoUpgrade
      customNoUpgrade:
        enabled:
          - CSIMigrationvSphere 1
        ...
    1
    vSphere のみの自動移行を有効にします。