11.6. Red Hat サポート向けの低レイテンシーのチューニングデバッグデータの収集

サポートケースを作成する際、ご使用のクラスターについてのデバッグ情報を Red Hat サポートに提供していただくと Red Hat のサポートに役立ちます。

must-gather ツールを使用すると、ノードのチューニング、NUMA トポロジー、および低レイテンシーの設定に関する問題のデバッグに必要な OpenShift Container Platform クラスターについての診断情報を収集できます。

迅速なサポートを得るには、OpenShift Container Platform と低レイテンシーチューニングの両方の診断情報を提供してください。

11.6.1. must-gather ツールについて

oc adm must-gather CLI コマンドは、以下のような問題のデバッグに必要となる可能性のあるクラスターからの情報を収集します。

  • リソース定義
  • 監査ログ
  • サービスログ

--image 引数を指定してコマンドを実行する際にイメージを指定できます。イメージを指定する際、ツールはその機能または製品に関連するデータを収集します。oc adm must-gather を実行すると、新しい Pod がクラスターに作成されます。データは Pod で収集され、must-gather.local で始まる新規ディレクトリーに保存されます。このディレクトリーは、現行の作業ディレクトリーに作成されます。

11.6.2. 低レイテンシーチューニングデータの収集について

oc adm must-gather CLI コマンドを使用してクラスターについての情報を収集できます。これには、以下を始めとする低レイテンシーチューニングに関連する機能およびオブジェクトが含まれます。

  • Node Tuning Operator namespace と子オブジェクト
  • MachineConfigPool および関連付けられた MachineConfig オブジェクト
  • Node Tuning Operator および関連付けられた Tuned オブジェクト
  • Linux カーネルコマンドラインオプション
  • CPU および NUMA トポロジー
  • 基本的な PCI デバイス情報と NUMA 局所性

must-gather でデバッグ情報を収集するには、Performance Addon Operator must-gather イメージを指定する必要があります。

--image=registry.redhat.io/openshift4/performance-addon-operator-must-gather-rhel8:v4.12.
注記

以前のバージョンの OpenShift Container Platform では、Performance Addon Operator はアプリケーションの自動低レイテンシーパフォーマンスチューニングを提供していました。OpenShift Container Platform 4.11 以降では、この機能は Node Tuning Operator の一部です。ただし、must-gather コマンドを実行するときは、引き続き performance-addon-operator-must-gather イメージを使用する必要があります。

11.6.3. 特定の機能に関するデータ収集

oc adm must-gather CLI コマンドを --image または --image-stream 引数と共に使用して、特定に機能についてのデバッグ情報を収集できます。must-gather ツールは複数のイメージをサポートするため、単一のコマンドを実行して複数の機能についてのデータを収集できます。

注記

特定の機能データに加えてデフォルトの must-gather データを収集するには、--image-stream=openshift/must-gather 引数を追加します。

注記

以前のバージョンの OpenShift Container Platform では、Performance Addon Operator はアプリケーションの自動低レイテンシーパフォーマンスチューニングを提供していました。OpenShift Container Platform 4.11 では、これらの機能は Node Tuning Operator の一部です。ただし、must-gather コマンドを実行するときは、引き続き performance-addon-operator-must-gather イメージを使用する必要があります。

前提条件

  • cluster-admin ロールを持つユーザーとしてクラスターにアクセスできる。
  • OpenShift Container Platform CLI (oc) がインストールされている。

手順

  1. must-gather データを保存するディレクトリーに移動します。
  2. oc adm must-gather コマンドを 1 つまたは複数の --image または --image-stream 引数と共に実行します。たとえば、以下のコマンドは、デフォルトのクラスターデータと Node Tuning Operator に固有の情報の両方を収集します。

    $ oc adm must-gather \
     --image-stream=openshift/must-gather \ 1
    
     --image=registry.redhat.io/openshift4/performance-addon-operator-must-gather-rhel8:v4.12 2
    1
    デフォルトの OpenShift Container Platform must-gather イメージ。
    2
    低レイテンシーチューニングの診断用の must-gather イメージ。
  3. 作業ディレクトリーに作成された must-gather ディレクトリーから圧縮ファイルを作成します。たとえば、Linux オペレーティングシステムを使用するコンピューターで以下のコマンドを実行します。

     $ tar cvaf must-gather.tar.gz must-gather.local.5421342344627712289/ 1
    1
    must-gather-local.5421342344627712289/ を実際のディレクトリー名に置き換えます。
  4. 圧縮ファイルを Red Hat カスタマーポータル で作成したサポートケースに添付します。

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