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38.4. メトリクス Ansible ロール

OpenShift Container Platform の Ansible openshift_metrics ロールは、Ansible の設定 のインベントリーファイルにある変数を使用して、すべてのメトリクスコンポーネントを設定し、デプロイします。

38.4.1. メトリクス Ansible 変数の指定

OpenShift Ansible に含まれる openshift_metrics ロールはクラスターメトリクスをデプロイするタスクを定義します。以下は、上書きが必要な場合にインベントリーファイルに追加できるロール変数の一覧です。

表38.2 Ansible 変数

変数説明

openshift_metrics_install_metrics

true の場合にメトリクスをデプロイします。そうでない場合はアンデプロイします。

openshift_metrics_start_cluster

コンポーネントをデプロイした後にメトリクスクラスターを起動します。

openshift_metrics_startup_timeout

再起動を試行する前に Hawkular Metrics および Heapster が起動するまでの時間 (秒単位)。

openshift_metrics_duration

メトリクスがパージされるまで保管される日数。

openshift_metrics_resolution

メトリクスが収集される頻度。数値と時間を示す識別子である秒 (s)、分 (m)、時間 (h) で定義されます。

openshift_metrics_cassandra_pvc_name

この変数を使用して、使用する Cassandra ボリュームを正確な名前で指定します。指定の名前のボリュームが存在しない場合は作成されます。この変数は、Cassandra レプリカ 1 つとだけ併用できます。複数の Cassandra レプリカの場合は、代わりに変数 openshift_metrics_cassandra_pvc_prefix を使用します。

openshift_metrics_cassandra_pvc_prefix

Cassandra に作成される Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求) の接頭辞。接頭辞には 1 から始まる連番が付加されます。

openshift_metrics_cassandra_pvc_size

各 Cassandra ノードの Persistent Volume Claim (永続ボリューム要求) のサイズ。

openshift_metrics_cassandra_pvc_storage_class_name

使用するストレージクラスを指定します。明示的にストレージクラスを設定する場合には、openshift_metrics_cassandra_storage_type も設定します。

openshift_metrics_cassandra_storage_type

emptyDir を一時ストレージとして使用します (テスト用)。 pv を永続ボリュームとして使用します。 これはインストール前に作成する必要があります。 または dynamic を動的永続ボリュームとして使用します。ストレージクラスを明示的に設定する必要がある場合は、pv を指定し、openshift_metrics_cassandra_pvc_storage_class_name を設定します。

openshift_metrics_cassandra_replicas

メトリクススタックの Cassandra ノードの数。この値は Cassandra レプリケーションコントローラーの数を指定します。

openshift_metrics_cassandra_limits_memory

Cassandra Pod のメモリー制限。たとえば、値 2Gi にすると Cassandra のメモリーは 2 GB に制限されます。この値は開始スクリプトで、スケジュールされているノードの空きメモリー容量に基づいてさらに調整できます。

openshift_metrics_cassandra_limits_cpu

Cassandra Pod の CPU 制限。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、Cassandra は 4 基の CPU に制限されます。

openshift_metrics_cassandra_requests_memory

Cassandra Pod について要求するメモリー量。値 2Gi の場合、2 GB のメモリーが要求されます。

openshift_metrics_cassandra_requests_cpu

Cassandra Pod の CPU 要求。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、4 基の CPU が要求されます。

openshift_metrics_cassandra_storage_group

Cassandra に使用される補助ストレージグループ。

openshift_metrics_cassandra_nodeselector

必要な既存の ノードセレクター を設定して、Pod が特定のラベルを持つノードに配置されるようにします。たとえば、{"node-role.kubernetes.io/infra":"true"} とします。指定されていない場合には、Cassandra Pod は任意のスケジュール可能なノードにデプロイされます。

openshift_metrics_hawkular_ca

Hawkular 証明書に署名するための認証局 (CA) ファイル (オプション)。

openshift_metrics_hawkular_cert

Hawkular メトリクスへのルートを再暗号化するために使用される証明書ファイル。証明書にはルートに使用されるホスト名を含める必要があります。これが指定されない場合、デフォルトのルーター証明書が使用されます。

openshift_metrics_hawkular_key

Hawkular 証明書で使用されるキーファイル。

openshift_metrics_hawkular_limits_memory

Hawkular Pod を制限するためのメモリー量。値 2Gi の場合、Hawkular Pod は 2 GB のメモリーに制限されます。この値は開始スクリプトで、スケジュールされているノードの空きメモリー容量に基づいてさらに調整できます。

openshift_metrics_hawkular_limits_cpu

Hawkular Pod の CPU 制限。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、Hawkular Pod は 4 基の CPU に制限されます。

openshift_metrics_hawkular_replicas

Hawkular メトリクスのレプリカの数。

openshift_metrics_hawkular_requests_memory

Hawkular Pod について要求するメモリー量。値 2Gi の場合、2 GB のメモリーが要求されます。

openshift_metrics_hawkular_requests_cpu

Hawkular Pod の CPU 要求。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、4 基の CPU が要求されます。

openshift_metrics_hawkular_nodeselector

必要な既存の ノードセレクター を設定して、Pod が特定のラベルを持つノードに配置されるようにします。たとえば、{"node-role.kubernetes.io/infra":"true"} とします。指定されていない場合には、Hawkular Pod は任意のスケジュール可能なノードにデプロイされます。

openshift_metrics_heapster_allowed_users

許可する CN のコンマ区切りの一覧。デフォルトで、OpenShift サービスプロキシーが接続できるように設定されます。Horizontal Pod Autoscaling を適切に機能させるには、上書きする際に system:master-proxy を一覧に追加します。

openshift_metrics_heapster_limits_memory

Heapster Pod を制限するメモリー量。値 2Gi の場合、Heapster Pod は 2 GB のメモリーに制限されます。

openshift_metrics_heapster_limits_cpu

Heapster Pod の CPU 制限。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、Heapster Pod は 4 基の CPU に制限されます。

openshift_metrics_heapster_requests_memory

Heapster Pod について要求するメモリー量。値 2Gi の場合、2 GB のメモリーが要求されます。

openshift_metrics_heapster_requests_cpu

Heapster Pod の CPU 要求。値 4000m (4000 ミリコア) の場合、4 基の CPU が要求されます。

openshift_metrics_heapster_standalone

Heapster のみをデプロイします。 Hawkular Metrics や Cassandra コンポーネントはデプロイされません。

openshift_metrics_heapster_nodeselector

必要な既存の ノードセレクター を設定して、Pod が特定のラベルを持つノードに配置されるようにします。たとえば、{"node-role.kubernetes.io/infra":"true"} とします。これが指定されていない場合には、Heapster Pod は任意のスケジュール可能なノードにデプロイされます。

openshift_metrics_hawkular_hostname

Hawkular Metrics ルート のホスト名を使用するので、openshift_metrics Ansible ロールを実行する場合に設定します。この値は、完全修飾ドメイン名と対応している必要があります。

要求と制限を指定する方法の詳細については、コンピュートリソース を参照してください。

Cassandra で 永続ストレージ を使用している場合、openshift_metrics_cassandra_pvc_size 変数を使用してクラスターに十分なディスクサイズを設定することは管理者の責任です。また、管理者はディスクが一杯にならないようにディスク使用量を監視する必要もあります。

警告

Cassandra の永続化ボリュームの領域が不足するとデータが損失します。

その他のすべての変数はオプションで、詳細なカスタマイズが可能です。たとえば、Kubernetes マスターを https://kubernetes.default.svc:443 で使用できないカスタムインストールでは、代わりに openshift_metrics_master_url パラメーターを使用して値を指定できます。