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2.10.2. Pod の非アフィニティーの使用

Pod の非アフィニティー は、ノードの非アフィニティー とは若干異なります。ノードの非アフィニティーの場合、Pod のデプロイ先となる適切な場所がほかにない場合には違反が生じます。Pod の非アフィニティーの場合は required (必須) または preferred (優先) のいずれかに設定できます。

apiVersion: v1
kind: Pod
metadata:
  name: with-pod-antiaffinity
spec:
  affinity:
    podAntiAffinity: 1
      preferredDuringSchedulingIgnoredDuringExecution: 2
      - weight: 100 3
        podAffinityTerm:
          labelSelector:
            matchExpressions:
            - key: docker-registry 4
              operator: In 5
              values:
              - default
          topologyKey: kubernetes.io/hostname
1
Pod の非アフィニティーを設定するためのスタンザです。
2
preferred (優先) ルールを定義します。
3
preferred (優先) ルールの重みを指定します。最も高い重みを持つノードが優先されます。
4
非アフィニティールールが適用される時を決定する Pod ラベルの説明です。ラベルのキーおよび値を指定します。
5
演算子は、既存 Pod のラベルと新規 Pod の仕様の matchExpression パラメーターの値のセットの間の関係を表します。これには InNotInExists、または DoesNotExist のいずれかを使用できます。

この例では、コンテナーイメージレジストリー Pod に docker-registry=default のラベルがあることを想定しています。Pod の非アフィニティーでは任意の Kubernetes の一致式を使用できます。

最後に必要となる手順として、/etc/origin/master/scheduler.jsonMatchInterPodAffinity スケジューラーの述語を有効にします。これが有効になっていると、2 つのインフラストラクチャーノードのみが利用可能で、1 つのノードが再起動される場合に、コンテナーイメージレジストリー Pod は他のノードで実行できなくなります。oc get pods は、適切なノードが利用可能になるまで Pod を Unready (準備が未完了) として報告します。ノードが利用可能になり、すべての Pod が Ready (準備ができている) 状態に戻ると、次のノードを再起動することができます。