第2章 Red Hat Enterprise Linux での OpenJDK 17 のインストール
OpenJDK は、モバイルアプリケーションからデスクトップアプリケーション、Web アプリケーション、エンタープライズシステムまで、プラットフォームに依存しない幅広いアプリケーションを開発および実行するための環境です。Red Hat は、OpenJDK と呼ばれる Java Platform SE(Standard Edition)のオープンソース実装を提供します。
アプリケーションは、JDK (Java Development Kit) を使用して開発されます。アプリケーションは、JRE (Java ランタイム環境) および JDK に含まれている JVM (Java 仮想マシン) で実行されます。フットプリントが最小で、ユーザーインターフェースに必要なライブラリーが含まれていないヘッドレスバージョンの Java もあります。ヘッドレスバージョンは、ヘッドレスサブパッケージにパッケージ化されています。
JRE と JDK のどちらが必要かわからない場合は、JDK をインストールすることが推奨されます。
以下のセクションでは、Red Hat Enterprise Linux に OpenJDK をインストールする手順を説明します。
OpenJDK の複数のメジャーバージョンをローカルシステムにインストールできます。あるメジャーバージョンから別のメジャーバージョンに切り替える必要がある場合は、コマンドラインインターフェース(CLI)で以下のコマンドを実行し、画面のプロンプトに従います。
$ sudo update-alternatives --config 'java'
2.1. yum を使用して RHEL に JRE をインストール
システムパッケージマネージャー (yum
) を使用して、OpenJDK Java Runtime Environment (JRE) をインストールできます。
前提条件
- root 権限があるユーザーとしてシステムにログインしている。
- ローカルシステムを Red Hat Subscription Manager アカウントに登録している。Registering a system using Red Hat Subscription Managerユーザーガイドを参照してください。
手順
インストールするパッケージを指定して、
yum
コマンドを実行します。$ sudo yum install java-17-openjdk
インストールが機能することを確認します。
$ java -version openjdk version "17.0.2" 2022-01-18 LTS OpenJDK Runtime Environment 21.9 (build 17.0.2+8-LTS) OpenJDK 64-Bit Server VM 21.9 (build 17.0.2+8-LTS, mixed mode, sharing)
注記直前のコマンドの出力で、システムで OpenJDK の別のメジャーバージョンがチェックアウトされていることが分かった場合には、CLI で以下のコマンドを入力して、システムを OpenJDK 17 を使用するように切り替えることができます。
$ sudo update-alternatives --config 'java'