第9章 ロギングおよびトレース

Open Liberty には、アプリケーションとランタイムが記述されたメッセージを処理し、First Failure Data Capture(FFDC)機能を提供する統一されたロギングコンポーネントが含まれています。System.out、System.err、または java. util.logging. Logger を使用してアプリケーションによって書き込まれたデータはサーバーログに統合されます。

サーバーには、主に 3 つのログファイルがあります。

  • console.log - このファイルは、サーバー起動 コマンドにより作成されます。JVM プロセスからのリダイレクトされた標準出力と標準エラーストリームが含まれます。このコンソールの出力は、人間による直接消費を目的としているため、ログの自動分析に有用な情報がありません。
  • messages.log: このファイルには、ロギングコンポーネントが書き込みまたはキャプチャーされるすべてのメッセージが含まれます。このファイルに書き込まれるすべてのメッセージには、メッセージタイムスタンプやメッセージを作成したスレッドの ID などの追加情報が含まれます。このファイルは、自動ログ分析に適しています。このファイルには、JVM プロセスによって直接書き込まれるメッセージは含まれません。
  • trace.log: このファイルには、ロギングコンポーネントによって書き込みまたはキャプチャーされるすべてのメッセージと追加のトレースが含まれます。このファイルは、追加のトレースを有効にした場合にのみ作成されます。このファイルには、JVM プロセスによって直接書き込まれるメッセージは含まれません。

9.1. ロギングの設定

ロギングコンポーネントはサーバー設定を使用して制御できます。logging コンポーネントは、logging 要素を使用して server.xml で完全に設定 でき ます。ただし、server.xml が処理される前にロギングが初期化されるため、server.xml でロギングを設定すると、後続のログ設定とは異なるログ設定を使用して初期のログエントリーが発生する可能性があります。このため、boostrap .properties を使用してロギング設定や、環境変数を使用する状況によっては、多くのロギング設定を提供することもできます。