3.3. Red Hat Enterprise Linux に OpenJDK をインストール

はじめに

OpenJDK は、Red Hat Enterprise Linux でサポートされた JBoss エンタープライズ製品向けの Java 開発キット (JDK) の 1 つです。このタスクでは、OpenJDK を Red Hat Enterprise Linux にインストールする方法と、システムで OpenJDK をデフォルトの JDK として使用するよう設定する方法について示します。

注記

単一のシステムに複数の JDK をインストールできます。
タスクの前提条件

このタスクを行う前に、 次の条件を満たす必要があります。

  • Red Hat Enterprise Linux 6 が実行されている必要があります。OpenJDK は、現時点では Red Hat Enterprise Linux 5 でサポートされていません。
  • Red Hat Enterprise Linux 6 を RHN で登録し、ベースチャネルを購読する必要があります。Red Hat Enterprise Linux システムでの購読とエンタイトルメントの管理に関する詳細については、https://access.redhat.com/knowledge/docs/ で利用可能な『『Red Hat Enterprise Linux 6 Deployment Guide』』の項「Package Management」を参照してください。
  1. OpenJDK RPM をインストールします。

    RPM のインストール方法には 2 種類あり、コマンドラインインターフェース (CLI) またはグラフィカルユーザーインターフェース (GUI) のいずれを利用するかによって、異なります。
    • CLI を使用

      管理者アクセスでログインした後で、以下の 2 つのいずれかのコマンドを実行します。
      OpenJDK 6
      yum install java-1.6.0-openjdk-devel
      OpenJDK 7
      yum install java-1.7.0-openjdk-devel
    • GUI を使用

      1. Gnome では、システム メニューから管理 を選択し ソフトウェアの追加/削除 をクリックします。
      2. openjdk を検索し、OpenJDK 6 に java-1.6.0-openjdk-devel オプション、または OpenJDK 7 に java-1.7.0-openjdk-devel オプションを選択します。
      3. 適用 をクリックして、選択したパッケージや依存性をインストールします。
      4. 要求された場合は、管理者パスワードを入力してパッケージをインストールします。
  2. オプション: JAVA_HOME 環境変数を設定します。

    Apache Maven や Apache Ant などのアプリケーションでは、JAVA_HOME の環境変数を設定する必要があります。設定する必要がある場合、以下の手順に従います。
    1. JAVA_HOME に適切な値を決定します。Red Hat Enterprise Linux では、システムが 32 ビットまたは 64 ビットアーキテクチャーのいずれであるかに応じて、OpenJDK 1.6 は /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0/ または /usr/lib/jvm/java-1.6.0-openjdk-1.6.0.0.x86_64/ にインストールされます。JAVA_HOMEbin/java 実行可能ファイルを含むディレクトリーを参照する必要があります。
    2. OpenJDK を使用するユーザーとして、シェル設定ファイルを開きます。Bash シェルの場合、このファイルは /home/username/.bashrc になります。
    3. ファイルの最下部に、次の行を入力し、パス例を、お使いのシステムで使用する実際のパスに置き換えます。export JAVA_HOME="/path/to/java/home"
    4. ファイルを保存し、ログアウトして元のセッションに戻ります。
  3. alternatives ユーティリティーを使用して、異なる OpenJDK バージョンに切り替えます。

    Red Hat Enterprise Linux には、alternatives と呼ばれるユーティリティーが含まれます。このユーティリティーを使用すると、複数のバージョンをインストールできるアプリケーションのデフォルトのバージョンを変更できます。OpenJDK はこのようなアプリケーションの 1 つです。
    alternatives ユーティリティーを使用するには、次の手順を実行します。環境変数を設定すると、alternatives コマンドの動作が上書きされます。たとえば、$JAVA_HOME および $JAVA 変数を、alternatives コマンドで指定されたものと異なる JDK に手動で設定するスクリプトを使用する場合、環境変数によってこのコマンドは上書きされます。
    • root ユーザーとしてログインするか、sudo コマンドを以下のコマンドの先頭に指定します。
    • alternatives コマンドはデフォルトでインストールされますが、システムにすでにインストールされていることがあります。インストールされていない場合は、以下のコマンドを実行して alternatives パッケージをインストールします。
      yum install alternatives
    • 以下のコマンドを発行します。
      /usr/sbin/alternatives --config java
    • OpenJDK のデフォルトのバージョンを設定することを求める手順を実行します。
結果

OpenJDK が、サーバーにインストールされ、使用できる状態です。必要な場合は、JAVA_HOME 環境変数も指定されます。また、必要な場合は、alternatives ユーティリティーを使用して、システムのデフォルトの OpenJDK が設定されます。