13.2.2. Web サブシステムの設定
Web ベース管理コンソールまたはコマンドライン管理 CLI を使用すると、Web サブシステムのほとんどの側面を設定できます。各設定は、管理コンソールに現れる順番で説明され、管理 CLI コマンドも提供されます。
管理コンソールを使用した Web サブシステムの表示
Web ベース管理コンソールを使用して Web サブシステムを設定するには、右上の Profiles タブをクリックします。監理対象ドメインの場合は、左上の Profile 選択ボックスから設定するサーバープロファイルを選択します。Subsystems メニューを展開し、Web メニューを展開します。Web サブシステムの設定可能な各部分が表示されます。
注記
mod_cluster コンポーネントは、プロファイルが監理対象ドメインで
ha
または full-ha
である場合、またはstandalone-ha
プロファイルでスタンドアロンサーバーを起動する場合にのみ利用できます。mod_cluster 設定については、「mod_cluster
サブシステムの設定」 を参照してください。
JSP コンテナー、HTTP コネクター、および仮想 HTTP サーバーの設定
JSP コンテナー、HTTP コネクター、および仮想 HTTP サーバーを設定するには、Servlet/HTTP メニューエントリーをクリックします。Edit ボタンをクリックして任意の値を変更します。Advanced ボタンをクリックして高度なオプションを表示します。これらのオプションについては以下で説明されています。HTTP コネクターおよび仮想サーバーのオプションは、別の表で示されます。
表13.2 サーブレット/HTTP 設定オプション
オプション | 説明 | CLI コマンド |
---|---|---|
無効になっていますか? | true の場合は、Java ServerPages (JSP) コンテナーを無効にします。デフォルトで false に設定されます。これは、Java ServerPages (JSPs) を使用しない場合に役に立ちます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/configuration=jsp-configuration/:write-attribute(name=disabled,value=false) |
開発ですか? |
true の場合は、Development Mode を有効にします。この場合、より冗長なデバッグ情報が生成されます。デフォルトで
false に設定されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/configuration=jsp-configuration/:write-attribute(name=development,value=false) |
生成しますか? |
Advanced をクリックしてオプションを確認します (非表示である場合)。
true の場合は、生成されたサーブレットを保持します。デフォルトで有効になります。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/configuration=jsp-configuration/:write-attribute(name=keep-generated,value=true) |
間隔をチェックしますか? |
Advanced をクリックしてオプションを確認します (非表示である場合)。バックグラウンドプロセスを使用して JSP の更新をチェックする頻度を決める値 (秒単位)。デフォルトで
0 に設定されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/configuration=jsp-configuration/:write-attribute(name=check-interval,value=0) |
ソースを表示しますか? |
Advanced をクリックしてこのオプションを確認します (非表示である場合)。
true の場合、ランタイムエラーが発生すると、JSP ソース断片が表示されます。デフォルトで true に設定されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/configuration=jsp-configuration/:write-attribute(name=display-source-fragment,value=true) |
HTTP コネクターは、負荷分散と、
mod_cluster
、mod_jk
、mod_proxy
、ISAPI
、NSAPI
などの高可用性クラスターのために使用されます。HTTP コネクターを設定するには、Connectors タブを選択し、Add をクリックします。HTTP コネクターを削除するには、エントリーを選択し、Remove をクリックします。HTTP コネクターを編集するには、エントリーを選択し、Edit をクリックします。
管理 CLI を使用して新しいコネクターを作成する場合、以下のコマンドなどでオプションがすべて設定されます。
例13.1 新しいコネクターの作成
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:add(socket-binding=ajp,scheme=http,protocol=AJP/1.3,secure=false,name=ajp,max-post-size=2097152,enabled=true,enable-lookups=false,redirect-port=8433,max-save-post-size=4096)
表13.3 コネクターオプション
オプション | 説明 | CLI コマンド |
---|---|---|
名前 |
表示目的のコネクターの一意な名前。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:write-attribute(name=name,value=ajp) |
ソケットバインディング |
コネクターがバインドする必要がある名前付きソケットバインディング。ソケットバインディングは、ソケット名とネットワークポート間のマッピングです。各スタンドアロンサーバーのためにソケットバインディングが設定されます (または、監理対象ドメインのソケットバインディンググループを使用)。ソケットバインディンググループはサーバーグループに適用されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:write-attribute(name=socket-binding,value=ajp) |
スキーム |
HTTP や HTTPS などの Web コネクタースキーム。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:write-attribute(name=scheme,value=http) |
プロトコル |
AJP や HTTP などの、使用する Web コネクタープロトコル。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:write-attribute(name=protocol,value=AJP/1.3) |
有効 |
この Web コネクターが有効であるかどうか。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/connector=ajp/:write-attribute(name=enabled,value=true) |
仮想サーバーを設定するには、Virtual Servers タブをクリックします。Add ボタンを使用して新しい仮想サーバーを追加します。仮想サーバーを編集または削除するには、エントリーを選択し、Edit または Remove ボタンをクリックします。
管理 CLI を使用して新しい仮想サーバーを追加する場合、以下のコマンドなどですべての必須オプションがすべて一度に設定されます。
例13.2 新しい仮想サーバーの追加
/profile=full-ha/subsystem=web/virtual-server=default-host/:add(enable-welcome-root=true,default-web-module=ROOT.war,alias=["localhost","example.com"],name=default-host)
表13.4 仮想サーバーオプション
オプション | 説明 | CLI コマンド |
---|---|---|
名前 |
表示目的の仮想サーバーの一意な名前。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/virtual-server=default-host/:write-attribute(name=name,value=default-host) |
エイリアス |
この仮想サーバーに一致する必要があるホスト名のリスト。管理コンソールで、1 行あたり 1 つのホスト名を使用します。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/virtual-server=default-host/:write-attribute(name=alias,value=["localhost","example.com"]) |
デフォルトモジュール |
Web アプリケーションをこの仮想サーバーのルートノードにデプロイする必要があるモジュールであり、ディレクトリーが HTTP 要求で提供されない場合に表示されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=web/virtual-server=default-host/:write-attribute(name=default-web-module,value=ROOT.war) |
Web サービスオプションの設定
Web サービスオプションを設定するには、Web Services メニュー項目をクリックします。オプションは、以下の表で説明されます。
表13.5 Web サービス設定オプション
オプション | 説明 | CLI コマンド |
---|---|---|
WSDL アドレスの変更 |
WSDL アドレスをアプリケーションで変更できるかどうか。デフォルトで
true に設定されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=webservices/:write-attribute(name=modify-wsdl-address,value=true) |
WSDL ホスト |
JAX-WS Web サービスの WSDL コントラクトには、エンドポイントの場所を示す <soap:address< 要素が含まれます。 <soap:address> の値が有効な URL の場合は、
modify-wsdl-address が true に設定されない限り、上書きされません。<soap:address> の値が有効な URL の場合は、wsdl-host の値と wsdl-port または wsdl-secure-port を使用して上書きされます。wsdl-host が jbossws.undefined.host に設定されている場合は、<soap-address> が書き換えられたときに要求側のホストアドレスが使用されます。デフォルトで ${jboss.bind.address:127.0.0.1} に設定されます。JBoss Enterprise Application Platform が起動されたときにバインドアドレスが指定されてない場合は、127.0.0.1 を使用します。
|
/profile=full-ha/subsystem=webservices/:write-attribute(name=wsdl-host,value=${jboss.bind.address:127.0.0.1}) |
WSDL ポート |
SOAP アドレスを書き換えるために使用されるセキュアでないポート。これが
0 (デフォルト値) に設定された場合、ポートはインストール済みコネクターのリストを問い合わせることにより識別されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=webservices/:write-attribute(name=wsdl-port,value=80) |
WSDL セキュアポート |
SOAP アドレスを書き換えるために使用されるセキュアポート。これが
0 (デフォルト値) に設定された場合、ポートはインストール済みコネクターのリストを問い合わせることにより識別されます。
|
/profile=full-ha/subsystem=webservices/:write-attribute(name=wsdl-secure-port,value=443) |