第3章 セキュリティーレルム

3.1. セキュリティーレルム

セキュリティーレルム はユーザーとパスワード間、およびユーザーとロール間のマッピングです。セキュリティーレルムは EJB や Web アプリケーションに認証や承認を追加するメカニズムです。JBoss EAP 6 はデフォルトで次の 2 つのセキュリティーレルムを提供します。
  • ManagementRealm は、管理 CLI や Web ベースの管理コンソールに機能を提供する管理 API の認証情報を保存します。これは、JBoss EAP 6 を管理するための認証システムを提供します。管理 API に使用する同じビジネスルールでアプリケーションを認証する必要がある場合には、ManagementRealm を使用することもできます。
  • ApplicationRealm は Web アプリケーションと EJB のユーザー、パスワード、およびロール情報を保存します。
各レルムはファイシステム上の複数のファイルに保存されます。
  • REALM-users.properties はユーザー名とハッシュ化されたパスワードを保存します。
  • REALM-roles.properties はユーザー対ロールのマッピングを保存します。
  • mgmt-groups.propertiesManagementRealm のユーザー対グループのマッピングを保存します。ロールベースアクセス制御 (RBAC: Role-based Access Control) が有効な場合のみ使用されます。
プロパティーファイルは domain/configuration/ および standalone/configuration/ ディレクトリーに保存されます。ファイルは add-user.shadd-user.bat コマンドによって同時に書き込まれます。コマンドの実行時、新しいユーザーをどのレルムに追加するかを最初に決定します。