第24章 Java Connector Architecture (JCA)

24.1. はじめに

24.1.1. Java EE Connector API (JCA)

JBoss EAP 6 は、Java EE Connector API (JCA) 1.6 仕様の完全なサポートを提供します。JCA 仕様の詳細については、JSR 322: Java EE Connector Architecture 1.6 を参照してください。
リソースアダプターは Java EE Connector API アーキテクチャーを実装するコンポーネントです。リソースアダプターはデータソースオブジェクトと似ていますが、データベース、メッセージングシステム、トランザクション処理、エンタープライズリソースプランニング (ERP) システムなどの幅広い異種システムへエンタープライズ情報システム (EIS) から接続を提供します。

24.1.2. Java Connector Architecture (JCA)

Java EE Connector Architecture (JCA) は外部にある異種のエンタープライズ情報システム (EIS) に対して Java EE システムの標準アーキテクチャーを定義します。EIS の例として、 エンタープライズリソースプランニング (ERP) システム、メインフレームトランザクション処理 (TP)、データベース、メッセージングシステムなどが挙げられます。
JCA 1.6 は以下の管理機能を提供します。
  • connections
  • transactions
  • security
  • life-cycle
  • work instances
  • transaction inflow
  • message inflow
JCA 1.6 は Java Community Process で JSR-322 (http://jcp.org/en/jsr/detail?id=313) として開発されました。

24.1.3. リソースアダプター

リソースアダプターは、 Java Connector Architecture (JCA) 仕様を使用して Java EE アプリケーションとエンタープライズ情報システム (EIS) との間の通信を提供するデプロイ可能な Java EE コンポーネントです。EIS ベンダーの製品と Java EE アプリケーションの統合を容易にするため、リソースアダプターは通常 EIS ベンダーによって提供されます。
エンタープライズ情報システムは、組織内における他のあらゆるソフトウェアシステムのことです。例としては、エンタープライズリソースプランニング (ERP) システム、データベースシステム、電子メールサーバー、商用メッセージングシステムなどが挙げられます。
リソースアダプターは、JBoss EAP 6 にデプロイできる Resource Adapter Archive (RAR) ファイルでパッケージ化されます。また、RAR ファイルは、Enterprise Archive (EAR) デプロイメントにも含めることができます。