第6章 データソース管理

6.1. はじめに

6.1.1. JDBC

JDBC API は、Java アプリケーションがデータベースにアクセスする方法を定義する基準です。アプリケーションは JDBC ドライバーを参照するデータソースを設定します。その後、データベースではなくドライバーに対してアプリケーションを記述できます。ドライバーはコードをデータベース言語に変換します。そのため、適切なドライバーがインストールされていればアプリケーションをサポートされるデータベースで使用できます。
JDBC 4.0 の仕様は、次のサイトで定義されています: http://jcp.org/en/jsr/detail?id=221
JDBC とデータソースの使用を開始するにあたっては、JBoss EAP 6 の管理設定ガイドの JDBC ドライバーのセクションを参照してください。

6.1.2. JBoss EAP 6 でサポートされるデータベース

JBoss EAP 6 でサポートされる JDBC 準拠のデーターベースの一覧は https://access.redhat.com/site/articles/111663 で参照できます。

6.1.3. データソースの型

一般的なリソースタイプには、datasourcesXA datasources の 2 つがあります。
非 XA データソースは、トランザクションを使用しないアプリケーション、または単一のデータベースでトランザクションを使用するアプリケーションに使用されます。
XA データソースは、トランザクションが複数のデータベースにわたって分散されるアプリケーションによって使用されます。
管理コンソールあるいは管理 CLI でデータソースを作成するときに、データソースの型を指定します。

6.1.4. データソースの例

JBoss EAP 6 には H2 データベースが含まれています。これは、軽量な関係データベース管理システムであり、開発者がアプリケーションを迅速に構築できるようにします。また、このプラットフォームのデータソースの例になります。

警告

本番稼働環境では使用しないでください。これは、アプリケーションをテストおよび構築するために必要なすべての標準をサポートする非常に小さい自己完結型のデータソースであり、本番稼働用として堅牢またはスケーラブルではありません。
サポートされるデータソースおよび認定済みのデータソースのリストは、「JBoss EAP 6 でサポートされるデータベース」 を参照してください。

6.1.5. -ds.xml ファイルのデプロイメント

JBoss EAP 6 では、データソースはサーバーサブシステムのリソースとして定義されます。以前のバージョンでは、サーバー設定のデプロイメントディレクトリーに *-ds.xml データソース設定ファイルが必要でした。*-ds.xml ファイルを JBoss EAP 6 にデプロイするには、http://www.ironjacamar.org/documentation.html の「Schemas」下にある Data sources の 1.1 にしたがいます。

警告

この機能は開発目的でのみ使用するようにしてください。JBoss の管理ツールではサポートされないため、本番環境での使用は推奨されません。

重要

*-ds.xml ファイルをデプロイする場合、すでにデプロイまたは定義されている <driver> エントリーへの参照を使用しなければなりません。