20.14.2. HornetQ Shared の共有ストア

共有ストアを使用する場合、ライブサーバーとバックアップサーバーの両方が共有のファイルシステムを使用して同じデータディレクトリー全体を共有します。これには、ページングディレクトリー、ジャーナルディレクトリー、大型のメッセージ、およびバインディングジャーナルが含まれます。フェールオーバーが発生し、バックアップサーバーが引き継ぐと、共有ファイルシステムより永続ストレージをロードします。その後、クライアントの接続が可能になります。
このような形式の高可用性はデータレプリケーションとは異なります。これは、ライブおよびバックアップノードの両方が共有ファイルシステムにアクセスできなければならないためです。通常は、高性能なストレージエリアネットワーク (SAN) になります。
共有ストアの高可用性の利点は、ライブノードとバックアップノードの間でレプリケーションが発生しないことです。そのため、通常の操作中にレプリケーションのオーバーヘッドによってパフォーマンスが劣化しません。
共有ストアのレプリケーションの難点は、共有ファイルシステムが必要となり、バックアップサーバーが有効になると共有ストアからジャーナルをロードする必要があることです。ストアに格納されているデータの量によってはロードに時間がかかることがあります。
通常の操作中に最良のパフォーマンスが必要で、高速の SAN にアクセスでき、若干速度が遅いフェールオーバーを許可する (データの量に応じて) 場合は、共有ストアの高可用性が推奨されます。