5.8. Kerberos と SPNEGO の統合

5.8.1. Kerberos と SPNEGO の統合

Kerberos はオープンネットワークのコンピューティング環境向けの認証方法です。チケットとオーセンティケーターがユーザーとサーバーのアイデンティティーを確立することが基盤となります。これにより、セキュアでない環境上で通信する 2 つのノードがセキュアな状態でお互いのアイデンティティーを確立できるようにします。
SPNEGO は、クライアントアプリケーションによって使用される認証方法で、クライアントアプリケーション自体をサーバーに対して認証します。この技術は、通信を試みるクライアントアプリケーションとサーバーがお互いの認証プロトコルを把握していない場合に使用されます。SPNEGO は、クライアントアプリケーションとサーバー間の共通の GSSAPI メカニズムを判断し、その後のセキュリティー操作をすべてディスパッチします。
Kerberos と SPNEGO の統合

通常の設定では、アクティブディレクトリードメインによって制御されるデスクトップにユーザーがログインします。ユーザーは Web ブラウザー (Firefox または Internet Explorer) を使用して、JBoss EAP 上でホストされる JBoss Negotiation を使用する Web アプリケーションへアクセスします。Web ブラウザーは、デスクトップのサインオン情報を Web アプリケーションへ転送します。JBoss EAP は、アクティブディレクトリーまたは Kerberos サーバーを用いてバックグラウンドの GSS メッセージを使用し、ユーザーを検証します。これにより、ユーザーは Web アプリケーションへのシームレスな SSO を実現できます。