14.4.3. patch コマンドを使用した Zip 形式パッチ適用のロールバック
概要
このタスクでは、patch
コマンドを使用して、JBoss EAP 6 に以前に適用された zip 形式のパッチの適用をロールバックする方法を示します。
警告
patch
コマンドを使用したパッチ適用のロールバックは、一般的なアンインストール機能として使用するものではありません。不適切な結果をもたらしたパッチ適用の直後に使用することを目的としています。
重要
patch
コマンドは、JBoss EAP 6.2 で追加された機能です。JBoss EAP 6.2 よりも前のバージョンでは、zip 形式のパッチをロールバックするプロセスが異なります。該当するバージョンのドキュメンテーション (https://access.redhat.com/site/documentation/) を参照してください。
要件
patch
コマンドを使用して以前に適用したパッチ。- サーバーインスタンス用の管理 CLI にアクセスします。『管理および設定ガイド』の「管理 CLI の起動」を参照してください。
手順14.3 patch
コマンドを使用してパッチを JBoss EAP 6 サーバーインスタンスからロールバックする
- 管理 CLI から
patch info
コマンドを使用して、ロールバックするパッチの ID を見つけます。- 累積パッチの場合、パッチ ID は
patch info
出力に表示された最初のcumulative-patch-id
の値です。 - 1 回限りのセキュリティーまたはバグ修正 ID は、
patch info
出力に表示された最初のpatches
の値としてリストされます (最も最近に適用された 1 回限りのパッチが最初にリストされます)。
- 管理 CLI から、以前の手順の適切なパッチ ID を持つパッチをロールバックします。
警告
--reset-configuration
スイッチの値を指定するときは注意してください。TRUE
に設定された場合、パッチロールバックプロセスにより JBoss EAP 6 サーバー設定ファイルがパッチ適用前の状態にロールバックされます。パッチの適用後に JBoss EAP 6 サーバー設定ファイルに行われたすべての変更は失われます。FALSE
に設定された場合、サーバー設定ファイルはロールバックされません。この状況では、ネームスペースなどの設定がパッチにより変更され (設定は有効でなくなり、手動で修正する必要があります)、ロールバック後にサーバーを起動できないことがあります。[standalone@localhost:9999 /]
patch rollback PATCH_ID --reset-configuration=TRUE
patch
ツールは、パッチをロールバックするときに競合が発生したかどうかを警告します。競合を解決する場合にコマンドの再実行で利用可能なスイッチについては、「patch
コマンド」を参照してください。 - パッチのロールバックを反映するために、JBoss EAP 6 サーバーインスタンスを再起動します。
[standalone@localhost:9999 /]
shutdown --restart=true
結果
パッチ (オプションでサーバー設定ファイル) は、JBoss EAP 6 サーバーインスタンスでロールバックされます。