第18章 移行

18.1. アプリケーションセキュリティーの変更設定

基本認証のセキュリティーの設定

以前のバージョンの JBoss EAP では、EAP_HOME/server/SERVER_NAME/conf/ ディレクトリーに置かれたプロパティーファイルはクラスパス上にあり、UsersRolesLoginModule によって簡単に見つかりました。JBoss EAP 6 ではディレクトリー構造が変更されたため、プロパティーファイルをアプリケーション内でパッケージ化し、クラスパスで使用できるようにする必要があります。

重要

変更がサーバーの再起動後にも維持されるようにするには、サーバー設定ファイルの編集前にサーバーを停止する必要があります。
基本認証のセキュリティーを設定するには、security-domains 下の新しいセキュリティードメインを standalone/configuration/standalone.xml または domain/configuration/domain.xml サーバー設定ファイルに追加します。
<security-domain name="example">
    <authentication>
        <login-module code="UsersRoles" flag="required">
            <module-option name="usersProperties" 
                    value="${jboss.server.config.dir}/example-users.properties"/>
            <module-option name="rolesProperties" 
                    value="${jboss.server.config.dir}/example-roles.properties"/>
        </login-module>
    </authentication>
</security-domain>
JBoss EAP 6 インスタンスがスタンドアロンサーバーとして実行されている場合、 ${jboss.server.config.dir}EAP_HOME/standalone/configuration/ ディレクトリーを参照します。インスタンスが管理対象ドメインで実行されている場合、 ${jboss.server.config.dir}EAP_HOME/domain/configuration/ ディレクトリーを参照します。
セキュリティードメイン名の変更

JBoss EAP 6 では、セキュリティードメインは名前で接頭辞 java:/jaas/ を使用しなくなりました。

  • Web アプリケーションの場合は、jboss-web.xml のセキュリティードメイン設定からこの接頭辞を削除する必要があります。
  • エンタープライズアプリケーションの場合は、jboss-ejb3.xml ファイルのセキュリティードメイン設定からこの接頭辞を削除する必要があります。JBoss EAP 6 では、jboss.xml はこのファイルに置き換えられました。