1.2. JBoss Enterprise Application Platform 6 のセキュア化

コンピューターセキュリティーとは、デジタル化の時代に仮想環境をセキュアにする情報技術の分野全体を表す言葉です。コンピューターセキュリティーには、データの保護や整合性、アプリケーションセキュリティー、リスクと脆弱化の評価、認証および承認プロトコルなどが含まれます。
コンピューターのデータは組織の重要な資産です。データの保護はビジネスの中核を形成する不可欠な要素です。JBoss EAP はマルチレイヤーのセキュリティーを提供し、すべての段階でデータを保護します。
本当にセキュアなシステムとは、主機能としてセキュリティーを基盤から設計したシステムのことです。このようなシステムは SBD (Security by Design) の原理を使用します。SBD を使用するシステムでは、悪質な攻撃や侵入は通常のセキュリティーの一部として許可され、それらの攻撃や侵入を回避するよう設計されています。
セキュリティーはオペレーティングシステム、ミドルウェア、およびアプリケーションのレベルで適用できます。RHEL に適用されるオペレーティングシステムレベルのセキュリティーに関する詳細は、Red Hat Enterprise Linux の『セキュリティーガイド』を参照してください。
次章以降では、JBoss EAP 6 内でのセキュリティーレベルおよびレイヤーについて取り上げます。これらのレイヤーが、プラットフォーム内の全セキュリティー機能に対するインフラストラクチャーを提供します。