第2章 アプリケーションサーバー管理
2.1. JBoss EAP 6 の起動および停止
2.1.1. JBoss EAP 6 の起動
2.1.2. JBoss EAP 6 をスタンドアロンサーバーとして起動
ここでは、JBoss EAP 6 をスタンドアロンサーバーとして起動する手順を説明します。
手順2.1 プラットフォームサービスをスタンドアロンサーバーとして起動
Red Hat Enterprise Linux の場合
次のコマンドを実行します:EAP_HOME/bin/standalone.sh
Microsoft Windows Server の場合
次のコマンドを実行します:EAP_HOME\bin\standalone.bat
別のパラメーターを指定します (任意)
起動スクリプトに渡すことができる他のパラメーターの一覧を出力するには、-h
パラメーターを使います。
JBoss EAP 6 スタンドアロンサーバーインスタンスが起動します。
2.1.3. JBoss EAP 6 を管理対象ドメインとして起動
ドメイン内のサーバーグループのスレーブサーバーを起動する前にドメインコントローラーを起動する必要があります。最初に、この手順をドメインコントローラーで使用した後に、関連するホストコントローラーおよびドメインに関連する他のホストに対して使用してください。
手順2.2 プラットフォームサービスを管理対象ドメインとして起動
Red Hat Enterprise Linux の場合
次のコマンドを実行します:EAP_HOME/bin/domain.sh
Microsoft Windows Server の場合
次のコマンドを実行します:EAP_HOME\bin\domain.bat
他のパラメーターを起動スクリプトに渡します (任意)
起動スクリプトに渡すことができる各種パラメーターを確認するには、-h
パラメーターを使います。
JBoss EAP 6 管理対象ドメインインスタンスが起動します。
2.1.4. 代替設定を用いた JBoss EAP 6 の起動
要件
- 代替の設定ファイルを使用する前に、デフォルト設定をテンプレートとして使用して、代替の設定ファイルを作成します。管理対象ドメインの場合は、設定ファイルを
EAP_HOME/domain/configuration/
ディレクトリーに置く必要があります。スタンドアロンサーバーの場合は、設定ファイルをEAP_HOME/standalone/configuration/
ディレクトリーに置く必要があります。
注記
EAP_HOME/docs/examples/configs/
ディレクトリーに複数の設定例が含まれています。これらの例を使用し、クラスタリングや Transaction XTS API などの追加機能を有効にします。
手順2.3 代替設定を用いたインスタンスの起動
スタンドアロンサーバー
スタンドアロンサーバーでは、--server-config
パラメーターに設定ファイルのファイル名をオプションとして指定します。設定ファイルはEAP_HOME/standalone/configuration/
ディレクトリーに置く必要があり、このディレクトリーからの相対パスで設定ファイルを指定する必要があります。例2.1 Red Hat Enterprise Linux のスタンドアロンサーバーに別の設定ファイルを使用
[user@host bin]$
./standalone.sh --server-config=
standalone-alternate.xml
この例は、EAP_HOME/standalone/configuration/standalone-alternate.xml
設定ファイルを使用します。例2.2 Microsoft Windows Server のスタンドアロンサーバーに別の設定ファイルを使用
C:\EAP_HOME\bin>
standalone.bat --server-config=
standalone-alternate.xml
この例は、EAP_HOME\standalone\configuration\standalone-alternative.xml
設定ファイルを使用します。管理対象ドメイン
管理対象ドメインでは、設定ファイルのファイル名を--domain-config
パラメーターのオプションとして指定します。設定ファイルはEAP_HOME/domain/configuration/
ディレクトリーに置く必要があり、このディレクトリーからの相対パスを指定する必要があります。例2.3 Red Hat Enterprise Linux の管理対象ドメインに別の設定ファイルを使用
[user@host bin]$
./domain.sh --domain-config=
domain-alternate.xml
この例は、EAP_HOME/domain/configuration/domain-alternate.xml
設定ファイルを使用します。例2.4 Microsoft Windows Server の管理対象ドメインに別の設定ファイルを使用
C:\EAP_HOME\bin>
domain.bat --domain-config=
domain-alternate.xml
この例は、EAP_HOME\domain\configuration\domain-alternate.xml
設定ファイルを使用します。
代替の設定ファイルを使用して JBoss EAP が起動されます。
2.1.5. JBoss EAP 6 の停止
注記
手順2.4 JBoss EAP 6 のスタンドアロンインスタンスの停止
コマンドラインプロンプトから対話的に起動したインスタンスを停止します。
JBoss EAP 6 が実行されているターミナルでCtrl-C
を押します。オペレーティングシステムサービスとして起動されたインスタンスを停止します。
オペレーティングシステムに応じて、以下のいずれかの手順を実行します。Red Hat Enterprise Linux
Red Hat Enterprise Linux でサービススクリプトを記述したときは、stop
機能を使用します。これは、スクリプトに記述する必要があります。次に、service scriptname stop
を使用できます。ここで scriptname はスクリプトの名前に置き換えます。Microsoft Windows Server
Microsoft Windows の場合は、net service
コマンドを使用するか、コントロールパネルの サービス アプレットからサービスを停止します。
バックグラウンドで実行されているインスタンスを停止します (Red Hat Enterprise Linux)。
- プロセスリストからインスタンスを特定します。コマンド
ps aux |grep "[j]ava -server"
を実行することもできます。これにより、ローカルマシンで実行されている各 JBoss EAP 6 インスタンスの 1 つの結果が返されます。 kill process_ID
を実行してプロセスにTERM
シグナルを送信します。ここで、process_ID は上記ps aux
コマンドの 2 番目のフィールドにある数字に置き換えます。
JBoss EAP 6 がクリーンにシャットダウンされ、データは失われません。
2.1.6. サーバー実行時に渡すスイッチと引数のリファレンス
standalone.xml
、domain.xml
、および host.xml
の設定ファイルで定義されたものとは別の設定でサーバーを起動できます。これには、ソケットバインディングの代替セットや二次設定でのサーバーの起動が含まれることがあります。利用可能なこれらのパラメーターのリストには、起動時にヘルプスイッチを渡すことによってアクセスできます。
例2.5
-h
スイッチまたは --help
スイッチが追加されています。ヘルプスイッチの結果は下表の説明を参照してください。
[localhost bin]$ standalone.sh -h
表2.1 実行時スイッチおよび引数
引数またはスイッチ | 説明 |
---|---|
--admin-only | サーバーの実行タイプを ADMIN_ONLY に設定します。これにより管理インターフェースが開かれ、管理リクエストが許可されますが、他のランタイムサービスは起動されず、エンドユーザーのリクエストは許可されません。 |
-b=<value> | システムプロパティー jboss.bind.address を該当する値に設定します。 |
-b <value> | システムプロパティー jboss.bind.address を該当する値に設定します。 |
-b<interface>=<value> | システムプロパティー jboss.bind.address.<interface> を該当する値に設定します。 |
-c=<config> | 使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルト値は standalone.xml です。 |
-c <config> | 使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルト値は standalone.xml です。 |
--debug [<port>] | オプションの引数を用いてデバッグモードを有効にし、ポートを指定します。起動スクリプトがサポートする場合のみ動作します。 |
-D<name>[=<value>] | システムプロパティーを設定します。 |
-h | ヘルプメッセージを表示し、終了します。 |
--help | ヘルプメッセージを表示し、終了します。 |
--read-only-server-config=<config> | 使用するサーバー設定ファイルの名前。元のファイルは上書きされないため、「--server-config」 および 「-c」とは異なります。 |
-P=<url> | 該当する URL からシステムプロパティーをロードします。 |
-P <url> | 該当する URL からシステムプロパティーをロードします。 |
--properties=<url> | 該当する URL からシステムプロパティーをロードします。 |
-S<name>[=<value>] | セキュリティープロパティーを設定します。 |
--server-config=<config> | 使用するサーバー設定ファイルの名前。デフォルト値は standalone.xml です。 |
-u=<value> | システムプロパティー jboss.default.multicast.address を指定の値に設定します。 |
-u <value> | システムプロパティー jboss.default.multicast.address を指定の値に設定します。 |
-V | アプリケーションサーバーのバージョンを表示し、終了します。 |
-v | アプリケーションサーバーのバージョンを表示し、終了します。 |
--version | アプリケーションサーバーのバージョンを表示し、終了します。 |