7.2. JBoss Enterprise Application Platform Web Server での SSL 暗号化の実装

はじめに

多くの Web アプリケーションでは、クライアントとサーバー間で SSL 暗号化接続 (HTTPS 接続とも呼ばれます) が必要です。以下の手順を使用すると、サーバーまたはサーバーグループで HTTPS を有効にできます。

要件

  • SSL 暗号化キーセットと SSL 暗号化証明書が必要です。これらは、証明書署名認証局から購入したり、コマンドラインユーティリティーを使用して生成したりできます。Red Hat Enterprise Linux ユーティリティーを使用して暗号化キーを生成するには、「SSL 暗号化キーおよび証明書の生成」を参照してください。
  • 特定の環境とセットアップについて以下の詳細を知る必要があります。
    • 証明書ファイルに対する完全ディレクトリー名およびパス。
    • 暗号化キーの暗号化パスワード。
  • 管理 CLI を実行し、ドメインコントローラまたはスタンドアロンサーバーに接続する必要があります。

注記

この手順では、管理対象ドメインを使用する JBoss Enterprise Application Platform 設定に適切なコマンドを使用します。スタンドアロンサーバーを使用する場合は、管理 CLI コマンドの先頭から /profile=default を削除して管理 CLI コマンドを変更します。

手順7.1 JBoss Web Server が HTTPS を使用するよう設定

  1. 新しい HTTPS コネクターを追加します。

    プロファイルを適切に変更し、以下の管理 CLI コマンドを実行します。これにより、HTTPS という名前のセキュアコネクターが新規作成されます。これは https スキーム、https ソケットバインディング (デフォルト値は 8443) を使用し、セキュアに設定されます。

    例7.1 管理 CLI コマンド

    /profile=default/subsystem=web/connector=HTTPS/:add(socket-binding=https,scheme=https,protocol=HTTP/1.1,secure=true)
    
  2. SSL 暗号化証明書およびキーを設定します。

    例の値を独自の値に置き換え、以下の CLI コマンドを実行して SSL 証明書を設定します。この例では、キーストアはサーバー設定ディレクトリ (管理対象ドメインでは EAP_HOME/domain/configuration/) へコピーされることを想定しています。

    例7.2 管理 CLI コマンド

    /profile=default/subsystem=web/connector=HTTPS/ssl=configuration:add(name=https,certificate-key-file=${jboss.server.config.dir}/keystore.jks,password=SECRET, key-alias=KEY_ALIAS)
    
    コネクターの SSL プロパティーに設定できるパラメーターの完全な一覧については、「SSL コネクターリファレンス」を参照してください。
  3. アプリケーションをデプロイします。

    設定したプロファイルを使用するサーバーグループにアプリケーションをデプロイします。スタンドアロンサーバーを使用する場合、アプリケーションをサーバーにデプロイします。アプリケーションに対する HTTP 要求は新しい SSL 暗号化接続を使用します。