第9章 ORB 固有の設定
JacORB
JacORB が正しく機能するには、以下の場所のいずれかに有効なjacorb.properties
ファイル、あるいは .jacorb_properties
ファイルが存在するようにします。
- CLASSPATH.
- ユーザがJBoss Transaction Service を実行するホームディレクトリ。ホームディレクトリは、
System.getProperty( “user.home” );
を使ってリトリーブします。 - 現在のディレクトリ
- アプリケーションを実行するのに利用するJDKの
lib
ディレクトリ。これは、System.getProperty( “java.home” );
を使ってリトリーブします。
上記の場所を指定の順番で検索します。テンプレートの
jacorb.properties
ファイルは、JacORB installation ディレクトリにあります。
JacORB プロパティファイルには、重要なプロパティが2つ含まれており、ご利用中のアプリケーションに合わせて設定する必要があります。この重要なプロパティは以下の通りです。
- jacorb.poa.thread_pool_max
- jacorb.poa.thread_pool_min
これらのプロパティは、JacORB がスレッドプールで使用するリクエスト処理スレッドの最大数、最小数を指定します。利用可能なスレッドが少なすぎる場合は、アプリケーションはデッドロックになります。JacORB 設定の詳細情報については、JacORB の文書を参照してください。
注記
JacORB には
CosTransactions.idl
ファイルにて定義されているクラスの独自実装が含まれています。残念ながら、JBoss Transaction Service に同梱されているバージョンとの互換性はありません。そのため、JBoss Transaction Service JAR ファイルは、いかなる JacORB JARより前にCLASSPATH
に表示される必要があります。
リカバリマネージャは、常にリカバリマネージャが実行されているマシンに対し、それぞれ同じ既知ポートを使う必要があります。リカバリマネージャが独自の
jacorb.properties
ファイルを所有するか、リカバリマネージャ起動時にコマンドライン上でそのポートが提供されない限り、JacORBが提供するOAPort
プロパティを使うべきではありません。リカバリマネージャやその他のJBoss Transaction Service のコンポーネントは、同じjacorb.properties
ファイルを共有している場合、com.arjuna.ats.jts.recoveryManagerPort
および com.arjuna.ats.jts.recoveryManagerAddress
プロパティを利用する必要があります。