第2章 HornetQ への移行

既存の JBoss Messaging アプリケーションを HornetQ に移行する場合は、本章をお読みください。カ『『Installation Guide (インストールガイド)』』には、HornetQ とともに JBoss Enterprise Application Platform のインスタンスをインストールする手順が記載されており、この項とともにその手順をお読みください。

2.1. 移行する前に

重要

JBoss Messaging から HornetQ に移行する前に、クライアントとサーバーをシャットダウンする必要があります。

注記

JBoss Messaging は、null 永続化が指定されない限り、永続データを格納するデータベースを使用します。HornetQ は、データベースの代わりに独自の高パフォーマンスジャーナルシステムを使用するため、移行のためにデータベースをシャットダウンする必要はありません。

2.1.1. 重要なデータのバックアップ

移行する前に、アプリケーションと JBoss Messaging サーバーで使用されるすべてのデータをバックアップすることが重要です。この項では、移行前にバックアップすることが推奨されるデータの概要を示します。

2.1.1.1. JBoss Messaging データベーステーブル

JBoss Messaging は、永続化データを格納するために複数のデータベーステーブルを使用します。これらのテーブルには、JBoss Messaging の内部ステータス情報、永続化メッセージ、およびセキュリティー設定が含まれます。この項では、重要なデータを保持するテーブルをリストします。
JBM_MSG_REF、JBM_MSG
これらのテーブルは、永続メッセージとそのステータスを格納します。
JBM_TX、JBM_TX_EX
これらのテーブルは、トランザクションステータスを格納します。
JBM_USER、JBM_ROLE
これらのテーブルは、ユーザーおよびロール情報を格納します。
JBM_POSTOFFICE
このテーブルはバインディング情報を保持します。

2.1.1.2. JBoss Messaging 設定ファイル

ほとんどの設定ファイルは $JBOSS_HOME/server/$PROFILE/deploy/messaging に格納されます (JBoss Messaging サーバープロファイルが messaging であることを前提とします)。アプリケーションはいくつかの設定ファイルをデプロイする他の場所を選択できます。
以下の設定ファイルをバックアップし、HornetQ に移行する必要があります。
接続ファクトリーサービス設定ファイル
JBoss Messaging サーバーでデプロイされた JMS 接続ファクトリーが含まれます。
宛先サービス設定ファイル
JBoss Messaging サーバーでデプロイされた JMS キューおよびトピックが含まれます。
ブリッジサービス設定ファイル
JBoss Messaging サーバーでデプロイされたブリッジサービスが含まれます。
messaging-service.xml やデータベース永続化設定ファイルなどの他の設定ファイルは、 JBoss Messaging MBean 設定です。HornetQ 実装は、Plain Old Java Object (POJO) のみから構成されるため、これらの設定ファイルは移行の対象となりません。
JBoss Messaging は、動作するために JBoss Remoting および JGroups サービスに依存します。これらのサービスの設定ファイルには、アプリケーションに固有の設定が含まれます。HornetQ のトランスポートレイヤーとクラスター設計は、JBoss Messaging のものと異なります。サービス設定ファイルのパラメーターを HornetQ の同等のもの (存在する場合) とマッピングする必要があります。