第18章 XML マッピング
XML マッピングは Hibernate3.0 では試験的な機能であり、積極的に開発中です。
18.1. XML データでの作業
Hibernate では永続性の POJO を使って作業するのとほぼ同じようなやり方で、永続性の XML データを使って作業できます。解析された XML ツリーは POJO の代わりにオブジェクトレベルで関係データを表わす別の方法であるとみなされています。
Hibernate は XML ツリーを操作するための API として dom4j をサポートしています。データベースから dom4j のツリーを復元するクエリを書くことができ、ツリーに対して行った修正は自動的にデータベースと同期されます。また XML ドキュメントを取得することができ、 dom4j を使ってドキュメントをパースし、 Hibernate の任意の基本操作を使ってデータベースへ書き込むことができます。: つまり、
persist(), saveOrUpdate(), merge(), delete(), replicate()
操作です (マージはまだサポートしていません)。
データのインポート/エクスポート、 JMS によるエンティティデータの外部化や SOAP 、 XSLT ベースのレポートなど、この機能には多くの用途があります。
単一のマッピングは、クラスのプロパティと XML ドキュメントのノードを同時にデータベースへマッピングするために使うことができます。またマッピングするクラスがなければ、XML だけをマッピングするために使うことができます。
18.1.1. XML とクラスのマッピングを同時に指定する
これは POJO と XML を同時にマッピングする例です:
<class name="Account" table="ACCOUNTS" node="account"> <id name="accountId" column="ACCOUNT_ID" node="@id"/> <many-to-one name="customer" column="CUSTOMER_ID" node="customer/@id" embed-xml="false"/> <property name="balance" column="BALANCE" node="balance"/> ... </class>
18.1.2. XML マッピングだけを指定する
これは POJO クラスがないマッピングの例です:
<class entity-name="Account" table="ACCOUNTS" node="account"> <id name="id" column="ACCOUNT_ID" node="@id" type="string"/> <many-to-one name="customerId" column="CUSTOMER_ID" node="customer/@id" embed-xml="false" entity-name="Customer"/> <property name="balance" column="BALANCE" node="balance" type="big_decimal"/> ... </class>
このマッピングにより、dom4j ツリーか、プロパティ名/値の組のグラフ(java の
Map
)としてデータにアクセスできます。プロパティ名は、 HQL クエリ内で参照できる純粋な論理構造です。