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コストモデルの使用

Cost Management Service 2022

クラウドコストを反映させるためのコストモデルの設定

概要

本ガイドでは、コストモデル機能、設定、および関連する用語について説明します。コスト管理は、サービスの Red Hat Insightsポートフォリオの一部です。高度な分析ツールの Red Hat Insights スイートは、運用、セキュリティー、およびビジネスへの影響の特定および優先順位の特定に役立ちます。

第1章 コストモデルの使用

Cost Management でコストモデルを使用して、ハイブリッドクラウド環境での使用に価格を適用し、コストをリソースに分散できます。

このガイドの改善に関するご意見がある場合や、エラーが見つかった場合は、cost management コンポーネントの Red Hat Hybrid Cloud Console (console.redhat.com) に対して、http://bugzilla.redhat.com から Bugzilla レポートを送信してください。または、Cost Management Jira ボードDocumentation のラベルを付けて、Issue (課題) を登録することもできます。

1.1. コストモデルとは

クラウドベースの IT システムの実際のコストを見つけることは困難な場合があります。さまざまなソースがさまざまなコストデータとメトリックを提供しますが、これらを一緒に計算してコストを正確に配分する場合には複雑になる可能性があります。

コストモデルは、Cost Management に保存されているコストの計算を定義するために使用されるフレームワークです。コストモデルを使用すると、ソースが提供するメトリクスに価格を関連付け、リソースの使用に対する課金を行うことができます。

このようなコストがインフラストラクチャーの原価に関連する場合や、使用状況をコストに関連付ける価格リストに基づいている場合があります。オーバーヘッドをカバーするためにデータに利潤を追加する前に、データを正規化してから、リソースやエンドカスタマーに料金を分配する必要があります。コストを使用率に合わせるのに役立ちます。リソースをより多く使用する顧客には、より多くの料金が請求されます。

1.2. コストモデルの概念

これらの用語と概念は、Cost Management のコストモデルのワークフローを理解する上で重要です。

コストモデル
コストモデルは、原価とメトリクスを使用して、Cost Management に保存されているコストの計算を定義するために使用されるフレームワークです。コストモデルは、予算およびアカウンティングや Cost Management の視覚化や分析に使用されます。Cost Management では、ユーザーが表示するコスト情報のベースを提供します。コストモデルが生成するコストは、記録され、特定のお客様、事業単位、プロジェクトに割り当てることができます。

1.2.1. コストレイヤー

コストは、環境の異なるレイヤーで作成できます。Cost Management では、すべてのコストをインフラストラクチャーコストまたは補足コスト(インフラストラクチャーとして識別されていないコストを含む)として分類できます。コストモデルでは、コスト層としてコストを割り当て、表示することができます。これにより、各詳細ページでどの Cost Management を表示するのかをカスタマイズできます。

インフラストラクチャーコスト

このコストは、2 つの異なるソースから取得できます。

  • Amazon (AWS) Cost and Usage Report、Microsoft Azure または Google Cloud エクスポートにより、クラウドプロバイダーによって直接報告されるコスト。Cost Management の現行バージョンでは、すべてのコストがインフラストラクチャーコストとみなされます。
  • インフラストラクチャーとして具体的にマークされたレートに関する価格リストから計算されるコスト。

    注記

    OpenShift Container Platform ノードおよびクラスターの月額料金は、デフォルトでインフラストラクチャーコストとして分類されますが、任意で補足として分類することもできます。

補足コスト
インフラストラクチャに直接起因しないすべてのコストは、補足コストとして識別されます。現行の Cost Management では、これらのコストは価格リストを OpenShift クラスターから取得したメトリクスに適用することにあります。価格リストのレートは、補足として指定する必要があります。これは、月あたりのノードおよびクラスターコストを除くすべての OpenShift コストのデフォルトです。

1.2.2. コストモデルの用語

コスト
インフラストラクチャーコストおよび補足コストの合計。これは、表示されるフィルターデータについての「合計コスト」と考えることができます(特定のアカウント、リージョン、またはサービスのコストなど)。
原価
コストモデルの計算を適用せずにクラウドプロバイダーによって報告されるコスト。
利潤

Cost Management アプリケーションで、利潤または割引をインフラストラクチャーの原価に適用して計算されたコストの部分です。

例: 原価が $100 で利潤が 10% の場合には、利益は $10 となり、費用は合計 $110 になります。

使用コスト

時間単位および/または月単位の価格表レートをメトリックに適用することによって計算されたコストの部分。

例: 100 コア時間のメトリックと $1/コア時間のレートの場合、使用コストは $100になります。

月額費用

使用コストの一部として返されるメトリックに月額料金表レートを適用することによって計算されたコストの部分。月額コストは、たとえば、サブスクリプションコストを考慮するために、OpenShift ノードまたはクラスター向けにコストモデルで設定できます。

現時点では、月額費用の一部として、Cost Management API およびインターフェイスの使用コストが表示されます。

注記

現在これらのコストは、API でのレポート期間で償却されないので、コストの 1 日ごとの内訳を表示すると、月費用は、月初めにしか表示されません。

例: ノードあたり月額 $10,000のレートで 10 ノードの OpenShift クラスターの場合、月額コストは $100,000 になります。

価格リスト
リソースの使用コストを計算するアプリケーションのコストモデル内で使用される料金の一覧です。
分散コスト
コストモデルで計算されるコストは、プロジェクト、アカウント、サービスなど、より高いレベルのアプリケーションの概念に分散されます。コストの分散方法は、コストモデルに割り当てられたコストタイプ(インフラストラクチャーまたは補足)によって異なります。

1.3. コストモデルのワークフロー

次の図は、Cost Management がメトリックとインベントリーに価格を適用し、さまざまなソースからのコストデータを正規化し、利潤(または割引)を適用してから、関連するリソースにコストを分配するために使用するコストモデルワークフローを示しています。

コストモデルは、原価を Cost Management で使用されるコストと区別するのにも役立ちます。

costmodel workflow

  1. Cost Management は、複数のソースからコストデータを収集します。

    • インベントリー: ソースで使用中かどうかに関係なく、ソースで実行中または実行していたリソースの全一覧です。たとえば、OpenShift Container Platform 環境に使用されていないノードが含まれている場合でも、そのノードの料金は月額 $x です。インベントリーデータを Cost Management に収集する方法はいくつかあります。Cost Management は、AWS Cost and Usage Report、Azure export、または OpenShift Metering Operator レポートからインベントリーを生成できます。
    • メトリックス - 各リソースの使用率と消費を表示する OpenShift インベントリーのサブセット。
    • クラウドの Raw コスト: AWS、Azure、および Google Cloud は、リソース消費とそのコスト (Cost Management が計算に使用する Cost Management の一覧) への定期的なレポートを提供します。そのため、クラウドソースにカスタム価格リストを設定する必要はありません。
  2. コストモデルを使用すると、選択した利潤または割引を適用して、他のコストとオーバーヘッドを考慮することができ、コストレイヤー(インフラストラクチャーまたは補足)をコストに割り当てるためのオプションが提供されます。

    1. OpenShift Container Platform ソースの場合: メトリクスおよびインベントリーデータの使用率には価格が割り当てられていないため、価格一覧 を作成してソースに割り当てて、これらのリソースの 使用コスト を決定する必要があります。価格表には、ストレージ、メモリー、CPU 使用率と要求、およびクラスターとノードの料金が含まれています。
    2. AWS および Azure、Google Source ソースの場合: 利益 率を適用するか、割引を計算することで、環境内の追加のコストまたはオーバーヘッドに対応するコストモデルを作成できます。
  3. ソースのコストは、インフラストラクチャーコスト補足コスト として収集され、設定します。
  4. その後、コストは環境全体でリソースに 分散 されます。組織によっては、これらのリソースに OpenShift プロジェクト、ノード、またはクラスター、およびクラウドソースのサービスまたはアカウントが含まれる場合があります。また、タグ付けを使用して、組織内のチーム、プロジェクト、またはグループ別にコストを分散することもできます。
注記

Cost Management へのタグ付けの設定に関する詳細は、Managing cost data using tagging を参照してください。

第2章 コストモデルの設定

Cost Management で要件に合わせてコストモデルを設定します。

2.1. クラウドソースへの利潤または割引の適用

AWS、Azure、または Google Cloud コストモデルを作成して、クラウドインフラストラクチャーのコストに利潤または割引を適用します。

クラウドインフラストラクチャーソース (AWS、Azure、または Google Cloud) は、価格を割り当てた状態で、Cost Managment にコストと使用状況のデータを集めるので、正しくコストを反映するには、利潤または割引 (必要な場合) を割り当てるだけで済みます。

原価 に利潤を追加すると、AWS アカウント、Azure サブスクリプション、またはその他のサポートコストの管理コストなど、オーバーヘッドコストを考慮することができます。利潤は、メトリクスまたは使用状況で表示されないコストを補填する推定値です。

この例は、AWS Cost and Usage Report から収集される情報に 10% の利潤を追加する方法を示しています。Azure または Google Cloud のコストに利潤または割引を適用する場合にも同じ方法を使用できます。

注記

コストモデルの作成、編集、または削除は、当月の 1 日からの計算のみを更新します。

前提条件

  • Cost Administrator または Cost Price List Administrator パーミッションを持つユーザー。ユーザーロールの設定手順については、Getting started with cost managementLimiting access to cost management resources を参照してください。
  • AWS アカウントが Cost Management にデータソースとして追加されている。手順については、Getting started with cost managementAdding an Amazon Web Services (AWS) source to cost management を参照してください。

手順

  1. Cost models メニューから Create cost model をクリックし、コストモデルウィザードを開きます。
  2. コストモデルの名前と説明を入力して、コストモデルを適用するソースタイプとして Amazon Web Services (AWS) を選択します。Next をクリックします。
  3. リソースのベースコストに 10% の利潤を適用するには、利潤率10 と入力して 次へ をクリックします。

    注記
    • 利潤ではなく割引を適用するには、その値にマイナス記号を追加して入力します(例: -15)。
    • 利潤または割引を適用しない場合は、0 を入力します。
  4. コストモデルを割り当てる 1 つまたは複数の AWS ソースを選択し、Next をクリックします。コストモデルがすでに割り当てたソースを選択すると、以前のコストモデルが上書きされます。ソースは、後でコストモデルに割り当てることもできます。
  5. コストモデルの詳細を確認し、Create をクリックします。
  6. Close をクリックして、コストモデルウィザードを終了します。

新しいコストモデルは、Cost models ページのリストに表示されます。

次のステップ

  • Cost models 概要ページから、以下を含むコストモデルに関する情報を確認できます。

    • コストモデルが作成されたソースタイプ
    • コストモデルに割り当てられたソースの数
    • コストモデルが最後に変更された日付
  • 詳細情報の表示、コストモデルの割り当てまたは編集を行うには、以下を実行します。

    • Cost models の概要ページから、コストモデル名をクリックして詳細ページを表示し、ソースの割り当て、利潤、その他の設定など、コストモデルを編集できます。
  • コストモデルを削除するには、以下を行います。

    • Cost models の概要ページで、 more options (他のオプション) をクリックしてから Delete をクリックします。
  • タグおよびタグ付けストラテジーを確認し、コストが正しいリソース、コストセンター、またはチームに分散されていることを確認します。詳細は、Managing cost data using tagging を参照してください。

2.2. OpenShift Container Platform クラスターのコストモデルの作成

OpenShift Container Platform ソースのメトリクスおよびインベントリーにはコストが関連付けられていないため、価格をリソースに関連付けるコストモデルを作成する必要があります。

OpenShift ソースのコストモデル作成には、CPUメモリーノードクラスターストレージ、または 永続ボリューム要求 メトリクスを使用した使用状況および要求価格の割り当て、利潤と割引を適用することでの OpenShift インフラストラクチャーの合計コスト決定などが含まれます。また、タグを使用して、各種ストレージなど、インフラストラクチャーの特定部分のコストを測定して、個々の要件をより細かく管理することもできます。Cost Management のタグ付けに関する詳細は、「タグ付けを使用したコストデータの管理」を参照してください。

以下の例は、クラウドインフラストラクチャー(AWS または Azure など)で OpenShift Container Platform クラスターのコストモデルを設計し、適用する方法を示しています。Cost Management では、クラウドインフラストラクチャーのコストはクラスターコストの一部として表示されるので、コストモデルを作成すると、基盤となるインフラストラクチャーコストを分散して、クラスターの稼働コストを正確に反映できます。

注記

コストモデルの作成、編集、または削除は、当月の 1 日からの計算のみを更新します。

前提条件

手順

  1. Cost models メニューから Create cost model をクリックし、コストモデルウィザードを開きます。
  2. コストモデルの名前と説明を入力して、コストモデルを適用するソースタイプとして OpenShift Container Platform を選択します。Next をクリックします。
  3. 価格リストを作成して、使用率やリクエストを割り当てることができます。Cost Management は、OpenShift からこれらのメトリクスを収集しますが、コストモデルが適用されるまで Cost Management で費用はかかりません。価格リストを後で作成することもできます。

    1. $1,000 の月額ノードコストを適用するには、以下を実行します。

      1. Create rate をクリックします。
      2. Metric には、Node を選択します。
      3. Measurement には、Count(node-month) を選択します。
      4. Cost Management は、デフォルトでノードおよびクラスターコストを インフラストラクチャーコスト として分類します。計算するコストタイプを変更するには、Calculation type で選択します。詳細は、「コストレイヤー」 を参照してください。
      5. (後のステップで)Rate フィールドに 1000 を入力し、選択したソースの各ノードに $1,000 を割り当てます。
      6. Create rate をクリックしてノードレートを保存します。
    2. CPU 要求にレートを適用するには、以下を実行します。

      1. Metric には、CPU を選択します。
      2. Measurement には、Request (core-hours) を選択します。
      3. Cost Management は、デフォルトで CPU 要求などのメトリックベースのデータを 補足コスト として分類します。計算するコストタイプを変更するには、Calculation type で選択します。詳細は、「コストレイヤー」 を参照してください。
      4. Rate フィールドに 0.09 を入力し、CPU 要求のコア時間ごとに $0.09 コストを適用します。
      5. Create rate をクリックして CPU 要求レートを保存します。
    3. タグベースのレートを永続ボリューム要求に適用するには、以下を実行します。

      1. Create rate をクリックします。
      2. Metric で、Persistent Volume Claim を選択します。
      3. Measurement には、Count(pvc-month) を選択します。
      4. Cost Management は、永続ボリューム要求レートを、デフォルトで インフラストラクチャーコスト として分類します。計算するコストタイプを変更するには、Calculation type で選択します。詳細は、「コストレイヤー」 を参照してください。
      5. Enter rate by tag を選択します。
      6. Filter by tag key フィールドにタグキーを入力します。
      7. タグの値レート を入力します。デフォルト を選択して、そのタグキーのデフォルトとしてレートを指定できます。

        注記
        • デフォルトのレートを指定すると、対応するタグキーに対して未定義のタグ値すべてに、そのレートが適用されます。デフォルトのレートを適用しないタグ値には、レート 0 を入力できます。
      8. Add more tag values をクリックして、必要な数だけタグ値を追加します。
      9. Create rate をクリックして永続ボリューム要求のレートを保存します。
    4. 前の手順を繰り返して別のレートを追加するか、Next をクリックして価格リストの設定を完了します。
  4. 必要に応じて利潤または割引を設定します。リソースのベースコストに 10% の利潤を適用するには、利潤率10 と入力して 次へ をクリックします。

    注記
    • 利潤ではなく割引を適用するには、その値にマイナス記号を追加して入力します(例: -15)。
    • 利潤または割引を適用しない場合は、0 を入力します。
  5. コストモデルを割り当てる 1 つまたは複数の OpenShift ソースを選択し、Next をクリックします。コストモデルがすでに割り当てたソースを選択すると、以前のコストモデルが上書きされます。ソースは、後でコストモデルに割り当てることもできます。
  6. コストモデルの詳細を確認し、Create をクリックします。
  7. Close をクリックして、コストモデルウィザードを終了します。

新しいコストモデルは、Cost models ページのリストに表示されます。

次のステップ

  • Cost models 概要ページから、以下を含むコストモデルに関する情報を確認できます。

    • コストモデルが作成されたソースタイプ
    • コストモデルに割り当てられたソースの数
    • コストモデルが最後に変更された日付
  • 詳細情報の表示、コストモデルの割り当てまたは編集を行うには、以下を実行します。

    • Cost models の概要ページから、コストモデル名をクリックして詳細ページを表示します。ここでは、ソースの割り当て、価格表、利潤、その他の設定など、コストモデルを編集できます。
  • コストモデルを削除するには、以下を行います。

    • Cost models の概要ページで、 more options (他のオプション) をクリックしてから Delete をクリックします。
  • タグおよびタグ付けストラテジーを確認し、コストが正しいリソース、コストセンター、またはチームに分散されていることを確認します。詳細は、Managing cost data using tagging を参照してください。

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