Cost Management スタートガイド

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Cost Management の詳細および設定について

Red Hat Customer Content Services

概要

Cost Management は、Red Hat Insights ポートフォリオサービスの一部になります。高度な分析ツールである Red Hat Insights スイートは、運用、セキュリティー、およびビジネスへの影響を特定して優先順位を付けるのに役立ちます。このスタートガイドでは、Cost Management を使い始める際に知っておくべきことをすべて説明します。

第1章 Cost Management の概要

Cost Management は、クラウドとコンテナーのコストを追跡できる OpenShift Container Platform サービスです。アップストリームのプロジェクト Koku をベースにしています。

このスタートガイドでは、次のトピックについて説明します。

  • Cost Management で実現できること、また、Cost Management の使用を組織に推奨する理由
  • Cost Management をセットアップおよび設定する方法
  • Cost Management の使用方法とセットアップ後の設定の調整方法

Cost Management を使用すると、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle Cloud、OpenShift Container Platform 環境のコストと使用状況のデータを追跡できます。

1.1. Cost Management を使用する理由

Cost Management は、次の環境全体でリソースとコストの管理を簡素化する際に役立ちます。

  • OpenShift Container Platform などのコンテナープラットフォーム
  • Amazon Web Services (AWS)、Google Cloud、Microsoft Azure などのパブリッククラウド

さらに、Cost Management により、次のタスクを実行できるようになります。

  • リソースとコストの使用状況の可視化、把握、分析
  • 今後の消費量の予測および予算との比較
  • リソースと使用量の最適化
  • 調査が必要な使用パターンの特定
  • コストとリソースのデータを使用できるサードパーティーツールとの統合

1.2. Cost Management のプランニング

特定のビジネスニーズに合わせて Cost Management を設定する場合は、主に、コストを管理する環境の範囲、データの使用方法、そのデータにアクセスできるユーザーの 3 つの点を考慮してください。

1.2.1. 範囲

対象となるユーザーは誰ですか?

  • 会社全体のユーザー
  • 特定の部門または組織のユーザー
  • 複数のテナントを管理するパートナー企業

1.2.2. データ

データをどのように使用しますか?

  • プロジェクトとユーザーに関する情報を収集する
  • ユースケースに基づいた AWS タグを計画する
  • 個人がインベントリーの各アイテムで正しいタグとメタデータを使用していることを確認する

1.2.3. ユーザーアクセス

ユーザーに、どのアクセスレベルを割り当てますか?

  • すべてのコストデータへのアクセスを許可する
  • 環境の一部または特定のソースへのアクセスのみを許可する

1.3. Cost Management におけるプライバシーとデータ

Cost Management を実行するために、当社はコストと使用状況のデータを収集しますが、ユーザー名、パスワード、証明書などの識別情報は収集しません。

プライバシーとデータの詳細は、カスタマーポータル にログインし、Red Hat のプライバシーポリシーFAQ ページ を参照してください。

第2章 Cost Management の設定

独自のニーズに合わせて Cost Management をカスタマイズできます。このガイドでは、クラウドへのアクセスと OpenShift のコストを制限する方法、タグを使用してコストを整理する方法、支払っている金額を正確に反映するコストモデルを作成する方法について説明します。

まず、次のセクションをお読みください。

2.1. クラウドインテグレーションまたはコストモデルが必要かどうかの判断

コストを正確に分析するには、クラウドインテグレーションとコストモデルの作成を推奨します。次のリストは、何が必要かを判断するのに役立ちます。

  • AWS や Microsoft Azure などのクラウドインテグレーションからコストを取得するには、対応する クラウドインテグレーション を作成する必要があります。ただし、コストモデルは必要ありません。
  • クラウドインテグレーションでコストが発生しない場合は、コストモデル を作成する必要があります。

クラウドインテグレーションとコストモデルについて、次のセクションで詳しく説明します。

2.2. Cost Management へのインテグレーションの追加

インテグレーションは、Cost Management が OpenShift Container Platform デプロイメントやクラウドインフラストラクチャープロバイダーなどに接続して監視するプロバイダーアカウントです。

Cost Management を使用してクラウドコストを監視するには、まずデータインテグレーションを Cost Management アプリケーションに接続する必要があります。Cost Management では、Amazon Web Services (AWS)、Microsoft Azure、Google Cloud、Oracle Cloud、Red Hat OpenShift Container Platform インテグレーションのコストを追跡できます。

Integrations ページから、Cost Management に関連するインテグレーションを表示、編集、削除できます。

特定のインテグレーションを Cost Management に追加する方法については、次のガイドを参照してください。

クラウドインテグレーションが必要かわからない場合は、クラウドインテグレーションまたはコストモデルが必要かどうかの判断 を参照してください。

2.3. Cost Management リソースへのアクセス制限

Cost Management でインテグレーションを追加して設定した後、コストデータとリソースへのアクセスを制限できます。

ユーザーがすべてのコストデータにアクセスできる状況は避ける必要がある場合もあります。代わりに、プロジェクトまたは組織に固有のデータにだけアクセスできるようにユーザーにアクセス権を付与できます。ロールベースのアクセス制御を使用すると、Cost Management レポートでのリソースの表示を制限できます。たとえば、ユーザーのビューを環境全体ではなく、AWS インテグレーションのみに制限できます。

アクセスを制限する方法の詳細は、Cost Management リソースへのアクセス制限 を参照してください。

2.4. インテグレーションのタグ付けの設定

Cost Management アプリケーションは、タグを使用してクラウドとインフラストラクチャーのコストを追跡します。タグは、OpenShift ではラベルとも呼ばれます。

Cost Management でタグを調整して、リソースをフィルタリングおよび属性化し、コスト別にリソースを整理し、クラウドインフラストラクチャーのさまざまな部分にコストを割り当てることができます。

重要

タグとラベルは、インテグレーション上でのみ直接設定できます。Cost Management でアクティブ化するタグの選択はできますが、Cost Management アプリケーションでタグとラベルの編集はできません。

以下のトピックに関する詳細は、タグ付けを使用したコストデータの管理 を参照してください。

  • コストデータの表示を整理するためのタグ付けストラテジーを計画する
  • Cost Management がタグを関連付ける方法を理解する
  • インテグレーションでタグとラベルを設定する

2.5. コストを正確にレポートするためのコストモデルの設定

Cost Management でコストと使用量のデータを収集するようにインテグレーションを設定したので、価格をメトリクスと使用量に関連付けるコストモデルを設定できます。

コストモデルは、Cost Management において、原価とメトリクスを使用してコスト計算を定義するためのフレームワークです。コストモデルが生成するコストの記録と分類、および特定の顧客、ビジネスユニット、またはプロジェクトに対する配分を行えます。

コストモデル では、次のタスクを完了できます。

  • コストを、インフラストラクチャーコストまたは補足コストとして分類します。
  • OpenShift ノードおよびクラスターの月額コストを取得します。
  • 追加のサポートコストを考慮して利潤を適用します。

コストモデルの設定方法については、コストモデルの使用 を参照してください。

第3章 Cost Management の使用

Cost Management の設定が完了し、使い始める準備が整いました。開始にあたって、次のセクションでは、Cost Explorer、為替、および有効使用量の計算に関する情報を提供します。

3.1. Cost Explorer を使用したコストの可視化

Cost Management の Cost Explorer を使用して、時間スケールのコストと使用状況情報のカスタムグラフを作成し、最終的にコストをより適切に可視化して解釈できるようにします。

次のトピックに関する詳細は、Cost Explorer を使用したコストの可視化 を参照してください。

  • Cost Explorer を使用して異常なイベントを特定する。
  • 時間の経過とともにコストデータがどのように変化するかを理解する。
  • コストおよび使用状況データのカスタムバーチャートを作成する。
  • カスタムコストデータテーブルをエクスポートする。

3.2. Cost Management での為替の使用

Cost Management は、デフォルトで米国ドル (USD) を使用します。ただし、Cost Management の通貨換算機能を使用して、現地通貨でコストの見積もりを実行できます。この機能は、Red Hat Hybrid Cloud Console とエクスポートされたコストレポートファイルの両方のコストを更新します。

Cost Management は 、ExchangeRate-API からの最新データを使用して為替情報を毎日更新します。Cost Management の値には、外貨建て契約は反映されていません。

手順

  1. Red Hat Hybrid Cloud Console から cost management に移動します。
  2. currency ドロップダウンから、現地の通貨を選択します。

通貨を変更すると、Cost Management によりすべての値が最新の為替レートで自動的に更新されます。

3.3. コストモデルを使用した実効使用量の計算

クラウドプロバイダーは、全体的な使用量に関係なく、クラスターを実行するインフラストラクチャーコストを請求します。Cost Management で効果的な使用量を計算すると、直接的な使用量を考慮して、クラウドコストと Pod または namespace をより正確に関連付けることができます。

通常、Pod はクラスターに CPU やメモリーなどのリソースを要求します。クラスターは、要求されたリソースを最小限として予約しますが、Pod は最初に要求した量より多くまたは少なく使用する可能性があります。Cost Management における実効使用量のメトリクスでは、CPU またはメモリーのうち 1 時間あたりの使用量が大きい方が使用されます。

Cost Management でコストモデルを作成し、効果的な使用量を見積もることができます。最終的に、このデータを使用して、インフラストラクチャーのコストが OpenShift プロジェクトにどのように配分されるかを理解できます。

前提条件

手順

  1. Red Hat Hybrid Cloud Console にログインします。
  2. Services メニューの Spend ManagementCost Management をクリックします。
  3. Global Navigation で、Cost ManagementSettings をクリックします。
  4. Cost Models タブで Create cost model をクリックし、コストモデルウィザードを開きます。
  5. コストモデルの名前と説明を入力し、インテグレーションタイプとして OpenShift Container Platform を選択します。Next をクリックします。
  6. 価格リストを作成して、使用量またはリクエストに料金を割り当てることができます。Cost Management サービスは、OpenShift からこれらのメトリクスを収集しますが、コストモデルを適用するまで Cost Management にアタッチされたコストはありません。

    1. 実効 CPU 使用量を計算するための価格リストを作成するには、Create rate をクリックします。

      1. 説明を追加します。この例では、effective cpu usage を入力します。
      2. Metric フィールドで CPU を選択します。
      3. Measurement フィールドで、Effective-usage (core-hours) を選択します。
      4. Rate フィールドに、CPU 使用量に対して支払うレートを入力します。この例では、2 を入力します。Create rate をクリックします。
    2. 実効メモリー使用量を計算するための価格リストを作成するには、Create rate をクリックします。

      1. 説明を追加します。この例では、effective memory usage を入力します。
      2. Metric フィールドで、Memory を選択します。
      3. Measurement フィールドで、Effective-usage (GB-hours) を選択します。
      4. Rate フィールドに、メモリー使用量に対して支払うレートを入力します。この例では、1 を入力します。Create rate をクリックします。
  7. Next をクリックします。
  8. (オプション) Cost calculations ページで、利潤または割引を適用して、インテグレーションの原価の計算方法を変更します。原価 に利潤を追加すると、AWS アカウント、Azure サブスクリプション、またはその他のサポートコストの管理コストなど、オーバーヘッドコストを考慮することができます。利潤は、メトリクスまたは使用状況で表示されないコストを補填する見積もりです。
  9. Cost distribution ページで、CPU または Memory の配分タイプを選択します。配分タイプとは、プロジェクトコストの内訳のことで、CPU またはメモリーメトリクスに基づいてコストを配分します。クラスターのメモリー使用量が多い場合は、Memory を選択します。クラスターの CPU 使用量が多い場合は、CPU を選択します。Next をクリックします。
  10. コストモデルにインテグレーションを割り当てて、Next をクリックします。
  11. 詳細を確認し、Create をクリックします。
  12. インテグレーションのコストモデルの結果を確認するには、Global Navigation で、Cost ManagementOpenShift をクリックします。
  13. プロジェクトを選択して結果を表示します。

Red Hat ドキュメントへのフィードバック (英語のみ)

エラーを見つけた場合、またはこれらのガイドラインの改善方法に関する案がある場合は、Cost Management Jira ボード で JIRA Issue を作成し、ドキュメント ラベルを追加してください。

フィードバックをお待ちしております。

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