第12章 director の問題のトラブルシューティング

director プロセスの特定の段階で、エラーが発生する可能性があります。本項では、一般的な問題の診断に関する情報を提供します。
director のコンポーネントの共通ログを確認してください。
  • /var/log ディレクトリーには、多数の OpenStack Platform の共通コンポーネントのログや、標準の Red Hat Enterprise Linux アプリケーションのログが含まれています。
  • journald サービスは、さまざまなコンポーネントのログを提供します。Ironic は openstack-ironic-apiopenstack-ironic-conductor の 2 つのユニットを使用する点に注意してください。同様に、ironic-discoverdopenstack-ironic-discoverdopenstack-ironic-discoverd-dnsmasq の 2 つのユニットを使用します。該当するコンポーネントごとに両ユニットを使用します。以下に例を示します。
    $ sudo journalctl -u openstack-ironic-discoverd -u openstack-ironic-discoverd-dnsmasq
    
  • ironic-discoverd は、/var/log/ironic-discoverd/ramdisk/ に ramdisk ログを gz 圧縮の tar ファイルとして保存します。ファイル名には、日付、時間、ノードの IPMI アドレスが含まれます。イントロスペクションの問題を診断するには、これらのログを使用します。

12.1. ノード登録のトラブルシューティング

ノード登録における問題は通常、ノードの情報が間違っていることが原因で発生します。このような場合には、ironic を使用して、登録したノードデータの問題を修正します。以下にいくつか例を示します。

手順12.1 誤った MAC アドレスの修正

  1. 割り当てられたポートの UUID を確認します。
    $ ironic node-port-list [NODE UUID]
    
  2. MAC アドレスを更新します。
    $ ironic port-update [PORT UUID] replace address=[NEW MAC]
    

手順12.2 誤った IPMI アドレスの修正

  • 以下のコマンドを実行します。
    $ ironic node-update [NODE UUID] replace driver_info/ipmi_address=[NEW IPMI ADDRESS]