9.2. インストール中にドライバーの更新を実施する

インストールプロセスの冒頭で、以下のいずれかの方法でドライバーを更新します。
  • ドライバー更新の検出と実行をインストールプログラムで自動的に行う
  • ドライバー更新の検索プロンプトをインストールプログラムが表示する
  • ドライバー更新用のイメージまたは RPM パッケージへのパスを手動で指定する

重要

ドライバー更新ディスクは、必ず標準のディスクパーティションに配置してください。ドライバー更新を行うインストールの初期段階では、RAID や LVM ボリュームなどの高度なストレージにはアクセスできない場合があります。

9.2.1. ドライバーの自動更新

インストールプログラムにドライバー更新用のディスクを自動的に認識させるため、インストールプロセスを開始する前に OEMDRV というボリュームラベルが付いたブロックデバイスをコンピューターに接続しておきます。

注記

Red Hat Enterprise Linux 7.2 から、OEMDRV ブロックデバイスを使用してキックスタートファイルを自動的に読み込むこともできるようになっています。このファイルは ks.cfg と命名し、デバイスの root に格納する必要があります。キックスタートインストールについての詳細は、23章キックスタートを使ったインストール を参照してください。
インストールが開始されると、インストールプログラムはシステムに接続している全ストレージを検出します。OEMDRV というラベルが付いたストレージデバイスを見つけると、ドライバー更新ディスクとみなし、このデバイスからのドライバー更新の読み込みを試行します。読み込むドライバーを選択するよう求めるプロンプトが表示されます。
ドライバーの選択

図9.1 ドライバーの選択

数字キーを使ってドライバー間を移動します。ドライバーが決まったら c を押して選択したドライバーをインストールしてから、Anaconda グラフィカルユーザーインターフェースに移行します。

9.2.2. アシスト付きのドライバー更新

インストール中にドライバーをインストールする場合は、必ず OEMDRV というボリュームラベルが付いたブロックデバイスを使用できるようにしておくことが推奨されます。ただし、このデバイスが検出されず、起動コマンドラインで inst.dd オプションが指定されていた場合には、対話モードでドライバーディスクを検索することができます。まず最初に、Anaconda で ISO ファイルのスキャンをするため、一覧からローカルのディスクパーティションを選択します。次に、検出された ISO ファイルの中から更新用のファイルを選択します。最後にドライバーを選択します (複数可)。以下の図では、テキストユーザーインターフェースでこのプロセスを強調表示しています。
対話式のドライバー選択

図9.2 対話式のドライバー選択

注記

ISO イメージファイルを抽出して CD または DVD に書き込んだものの、そのメディアに OEMDRV というボリュームラベルが付いていない場合は、引数なしで inst.dd オプションを使用してメニューからそのデバイスを選択します。また、次のようにインストールプログラムの起動オプションを使ってメディアのスキャンを行いドライバーを検索することもできます。
inst.dd=/dev/sr0
数字キーでドライバー間を移動します。ドライバーが決まったら c を押して選択したドライバーをインストールします。このあと、Anaconda グラフィカルユーザーインターフェースに移行します。

9.2.3. 手動によるドライバー更新

手動でドライバーをインストールする場合は、ドライバーを収納している ISO イメージを USBフラッシュドライブや web サーバーなどアクセスできる場所に配置しコンピューターに接続しておきます。「ようこそ」の画面で Tab キーを押すと起動コマンドラインが表示されるので、そのコマンドラインに inst.dd=location オプションを追加します。location にはドライバー更新ディスクのパスを入れてください。
ドライバー更新へのパスの指定

図9.3 ドライバー更新へのパスの指定

通常、イメージファイルは web サーバー (http://server.example.com/dd.iso など) または USB フラッシュドライブ (/dev/sdb1 など) に置かれますが、ドライバー更新を含む RPM パッケージ (http://server.example.com/dd.rpm など) を指定することも可能です。
準備が整ったら、Enter を押して起動コマンドを実行します。すると、選択したドライバーが読み込まれ、インストールプロセスが正常に進みます。

9.2.4. ブラックリストへのドライバーの登録

正常に動作しないドライバーが原因でインストール時にシステムを起動できない場合があります。このような場合、起動コマンドラインをカスタマイズしてそのドライバーを無効にすることができます (ブラックリストに登録する)。ブートメニューで Tab キーを押し起動コマンドラインを表示します。コマンドラインに modprobe.blacklist=driver_name オプションを追加します。driver_name の部分に無効にするドライバー名を入力します。例を示します。
modprobe.blacklist=ahci
インストールの際に、modprobe.blacklist= オプションを使ってブラックリスト登録したドライバーはインストールが完了したシステムでも無効な状態のままになります。このドライバーは /etc/modprobe.d/anaconda-blacklist.conf ファイルで確認できます。ドライバーをブラックリストに登録する方法および他の起動オプションについては 20章起動オプション を参照してください。